平安貴族の万能フレーズ!「あはれ」と「をかし」それぞれの特徴と使い方の違い (3/3ページ)
そう分かると、『枕草子』の文中に多く出てくる「をかし」は、「あれは趣深い、これは興味深い」と評価しながら、対象に踏み込みすぎない清少納言のサッパリした性格を表しているのだと判ります。
終わりに【あはれ】
自分が感動の主体となっている。ゆえにウェットなニュアンス多し。
【をかし】
対象から一歩引いて、心動かされる性質を評価している。ゆえにドライなニュアンス多し。

心遣いに感じ入った男が、口にするのは「あはれ」か「をかし」か(イメージ)。
「あはれ」と「をかし」の違いをまとめると、こんな感じでしょうか。どちらも心を動かされる物事に対して使う点は同じですが、対象との距離感に差が出ているようです。
現代でも「もののあはれ」などと言いますが、「をかし」との違いを知って使い分けてみると、より豊かなコミュニケーションが楽しめるかも知れません。
※参考文献:
鈴木一雄ら編『全訳読解古語辞典 第三版』三省堂、2006年11月
岡本梨奈『かなり役立つ!古文単語キャラ図鑑』新星出版社、2018年12月
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