「昔は、たばこが安かった」←いったい、どのくらい?たばこの歴史と社会情勢を探る (2/5ページ)

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現在の価格は、当時の3.6倍というわけだ。

また筆者の友人が吸うセブンスターは、1969年の発売当初は、100円。現在は、560円で販売されているため、約50年で価格は5.6倍に...。

――なぜ、昔はこんなにもたばこが安かったのだろうか。

同館学芸部長で日本近代史やたばこ産業史を専門とする鎮目良文(しずめよしふみ)さんが、筆者の疑問に答えてくれた。

鎮目さんは、

「それは1904年から1985年まで、国がたばこを製造して販売していたからです」

と説明する。

「いわゆる国が1社で売っているようなものなので、一般企業では、なかなかできない効率化ができていました。
製造コストをなるべく低めにし、安く沢山売って、その収益を税収としていたのです」(鎮目さん、以下同)

江戸時代に日本に伝来した、たばこ。明治時代から続くというその課税の歴史を遡ってみよう。

専売制から民間へ 江戸時代のたばこ屋を再現
江戸時代のたばこ屋を再現

明治時代になり、近代国家を目指し始めた日本。当時の政府の主な収入源は、「地租」(個人の土地に課した税)だったが、国民からは不満の声が高まっていた。そこで、政府が目をつけたのが、たばこからの税徴収だった。

1876(明治9)年に、「煙草税則」が施行され、煙草の卸売りや小売り業者にかけられる「営業税」や、商品に貼付した印紙から税を取る「印紙税」で税を徴収。ただこの「印紙」が脱税の元になってしまい、政府が目標とする税収を得ることはできなかったという。

「なんとかせねば...」と考えた末、1898(明治31)年に、「葉煙草専売法」が施行され、さらに1904(明治37)年に施行されたのが、たばこの製造から販売までを国が管理するという「煙草専売法」だ。

「究極の税金の取り方は、やはり専売制だろうと。たばこを国で製造して販売した方が、脱税っていうのはないんですよね。

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