歴史芸人が思い描く「麒麟がくる」のラストシーン「こっそりと生き延びて…」 (2/2ページ)

Asagei Biz

「平蜘蛛の茶釜」を手にした光秀は「これは松永久秀の罠だ」と狂気が宿ったような目で叫ぶのである。久秀は光秀に、信長から離反することをメッセージとして残したのだ。そこに秀吉や帝らも関与しているかのような、複雑な伏線が張られていることが読み取れる。脚本の池端氏が「長い間の宿題」とするその答えへの秒読みが始まった。果たしてドラマの結末はどうなるのか‥‥。

 大河ファンでもある桐畑氏の期待はこうだ。

「秀吉に敗れて、俺がやったことは間違いだったんじゃないかって苦悩して死んでいく‥‥と見せかけて、光秀はこっそりと生き延び、天海僧正となって家康を助け、泰平の世(麒麟がきた世界)になる江戸時代まで生きたという結末を待っているんです」

 家康の死後に日光東照宮を造って、日光の地に「明智平」と命名したと言われる伝説の天海僧正。華厳の滝を駆け上り、明智平を麒麟が駆け抜けていく、そんなラストシーンを夢想するのも楽しい。

 自身を取り巻く情勢の板挟みになって、忖度し苦悩した光秀。これは正にコロナ禍の中、企業間、企業内での生き残りをかけた熾烈な競争を生き、高齢になってなお年下の上司にいじめられながらも働き、さらにリストラや雇い止めなど、将来への不安を抱えて今を生きる私たちに共通する悩み、感覚ではないだろうか。

 せめて明日に未来に、麒麟がくることを夢見て「今日を生きる」こととしたい。

桐畑トール(きりはた・とーる)72年、滋賀県生まれ。上京しお笑い芸人に。05年、オフィス北野に移籍し、相方の無法松とお笑いコンビ「ほたるゲンジ」を結成。戦国マニア芸人による戦国ライブなどを行う。「伊集院光とらじおと」(TBSラジオ)のリポーターとしてレギュラー出演中。

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