アイドルで坂道オタ！　前田美里の「坂道が好きだ！」　第６１回

　近年、さらに加熱する坂道シリーズ。その人気は多種多様のファンを生み、ついには同じアイドルながらにアイドルを推すという熱烈な「坂」ファンが現れた。それが坂道オタ界隈でもガチ勢と認められるグラビアアイドル前田美里だ。彼女とともに坂道の魅力に触れていきたい。

■櫻坂４６の３本のＭＶ

――櫻坂４６としてのＭＶはまだ３本しか公開されてないですけど、欅坂４６とは違うと思いますか？

『Ｎｏｂｏｄｙ’ｓ　ｆａｕｌｔ』は最初思いっきり違うテイストでくるのかなと思ってたんですよ。でもちょっと『避雷針』っぽい……まあ『避雷針』はもっとダークですけど、似ているところも違うところもあるなと思いましたね。あと監督さんは違いますけど、今回も最後らへんにカモメが映ってて、そこはちゃんとあるんだって思いました（笑）。

（『Ｎｏｂｏｄｙ’ｓ　ｆａｕｌｔ』）
https://www.youtube.com/watch?v=fagRTasDcKo

――カモメですか。

　新宮（良平）監督が毎回ＭＶにカモメを入れてたんですよ。作品によってはシルエットだったりとかホント一瞬なんですけど。だからファンの間では「カモメを探せ！」みたいなことがありましたね（笑）。

――『Ｎｏｂｏｄｙ’ｓ　ｆａｕｌｔ』は佐渡島の海で撮影してました。

　そうですね、誰かファンの方で「ちょっと佐渡島行ってくるわ」って即行で聖地巡礼に行ってた方いらっしゃいました（笑）。ひかるちゃん（森田ひかる）がすんごい大津波みたいなのに思いきりパア！　ってやってたのが海外映画の超能力使う人みたいでカッコイイなと思ったし、あとはやっぱり天ちゃん（山崎天）の表情というか目力がホントにスゴくて……なんか「強いな」って思いましたね。

■『Ｂｕｄｄｉｅｓ』は朝聴きたくなる

――山崎さんセンターの『Ｂｕｄｄｉｅｓ』はどうですか？

『Ｂｕｄｄｉｅｓ』も『Ｂｕｄｄｉｅｓ』で仕上がりがまた全然違うし、なんか朝聴きたくなる曲っていうんですかね（笑）。ドローンを使ったあの映像が映画みたいですよね。でも曲調は爽やかだし、ＭＶのなかに仲間意識とかそういうのがすごく出てるなって思いました。

（『Ｂｕｄｄｉｅｓ』）
https://www.youtube.com/watch?v=yT5S7Cy5cCE

――欅坂４６は「絶望」を歌っている曲が多かったですけど、櫻坂４６は「希望」を歌っている曲が多いイメージがあります。

　いやホント、この前の「デビューカウントダウンライブ」観に行って思ったんですけど、今回は前向きな曲しかないなと思いました。暗い曲が一切無くて、前向きで頑張っていこうっていう感じがすごくしましたね。

――『Ｂｕｄｄｉｅｓ』は衣装が山崎さん、田村保乃さん、遠藤光莉さんの３人だけパンツスタイルなのも特徴的ですよね。

　そうですね、メンバーによって衣装の感じがちょっとずつ違ってて。やっぱりあの天ちゃんだからこそ似合う衣装だし、曲も天ちゃんのための曲っていうんですかね。フレッシュだけどフレッシュに見えない不思議な感じがしますね。天ちゃんは独自の世界観を持っているし、すごい笑顔で踊ることも出来ればすごくカッコ良く見せることも出来るから、これからもっと色んな姿を見られるんじゃないかなって楽しみです。

■藤吉夏鈴の笑顔に引き込まれた

　でも私、３つのＭＶのなかで一番好きなのはやっぱり『なぜ恋（なぜ　恋をして来なかったんだろう？）』なんですよね。あの夏鈴ちゃん（藤吉夏鈴）の笑顔が好きになっちゃいそうなくらい素敵すぎて（笑）。

　あと個人的に、あの黒と白の衣装がすごい好きなんですよ。クルってターンしたときにスカートが円を描くように広がるのがめちゃめちゃキレイで。王道アイドル……っていうより「大人のアイドル」っていうんですかね。王道ではないまた新たなジャンルを作ったなって思いました。

（『なぜ　恋をして来なかったんだろう？』動画）
https://www.youtube.com/watch?v=S4gEJIyLHlM

――『なぜ恋』は珍しく恋愛をテーマにしてますからね。

　そうですね。「秋元先生の歌詞だな～」って思って、ちょっとＡＫＢを思い出しました。夏鈴ちゃんが「デビューカウントダウンライブ」で「私は恋愛の曲じゃなくて新しい解釈を見つけました」みたいに言ってましたけど、どう解釈したのかなって気になりましたよね（笑）。ホントに夏鈴ちゃんの笑顔にグッと引き込まれました。

――「デビューカウントダウンライブ」では、１ｓｔシングルに収録される全ての曲が披露されました。欅坂４６のファンだった人はあの７曲で櫻坂４６のことをどう感じたと思いますか？

　どうなんだろう、たぶんダークな感じが好きな人は欅のほうが好きだと思うんですけど……。新しいジャンルを開拓したからこれから新しいファンが徐々に増えていくのかなとも思いますし、楽曲も１枚目から全部恵まれていて、それぞれのセンター曲で全然違う色が出せているから、きっと見ていて楽しいんじゃないかと思います。

（取材・文＝鎌形剛）