超高齢出産。世界最高年齢のアホウドリが70歳でヒナを孵す(アメリカ)
image credit:Pacific Islands: U.S. Fish and Wildlife Service/Facebook
繁殖期以外、海洋に生息するコアホウドリだが、ハワイ諸島のミッドウェー島には、毎年秋になるとたくさんのアホウドリが卵を産みに帰ってくるという。
このほど、推定年齢70歳の世界最高年齢で知られているコアホウドリのメスが、同島で卵を産み、ヒナを孵したことが確認された。
このメスは、これまで少なくとも40羽ほどのヒナを孵しているが、再び最高齢での出産記録を更新したことに専門家らは喜びの声をあげている。
・世界最高齢のアホウドリが70歳でヒナを孵す
2月1日、ハワイ諸島北西に位置するミッドウェー島で、ウィズダム(Wisdom)と名付けられているコアホウドリが産んだ卵からヒナが孵ったことが、観察していた専門家らによって確認された。
実はウィズダムは、学術調査のために1956年にタグ付けされたコアホウドリで、現在は世界最高齢の70歳と推測されている。
これまでに40羽ほどのヒナを孵したとされているウィズダムは、今回も再び最高年齢出産の記録を更新した。
ミッドウェー島には、毎年10月になると多くのアホウドリが繁殖活動のために帰ってくる。
通常、一夫一妻制として知られているコアホウドリだが、伴侶を失った場合は別のオスとの間に卵を産むこともあり、ウィズダムも先のパートナーが死んだことによって、2010年から新たに伴侶となったオスとの間に卵を産んでいるようだ。
そのウィズダムが、去年11月に再び同島へ戻って来たのを知ったアメリカ合衆国魚類野生生物局(USFWS)チームは、新たなヒナの誕生に期待を寄せ、観察を続けてきた。
そして、このほど新たなヒナを確認することができたというわけである。
・ウィズダムの長寿記録に驚き
オウムの寿命が長いことは知られているが、70年も生きるアホウドリがいるとは驚きだ。実際、21世紀初頭まではコアホウドリの寿命は40歳前後とされていた。
しかし2002年にその記録が覆されることになった。ミッドウェー島で作業していたUSFWSの生物学者チャンドラー・ロビンズが、壊れたタグをつけたコアホウドリがいることに気付き、新しいタグに付け替えようとした。
すると驚いたことにその鳥のタグには1956年の記録があり、しかもロビンズ自身がそのメス鳥にタグをつけていたことが発覚した。
それが当時推定年齢51歳となっていたほかならぬウィズダムで、平均寿命をはるかに超えて生きていることがわかったのだ。
現在の調査では、コアホウドリの平均寿命は62歳と推定されている。それでも、ウィズダムは70歳ということで、かなり長寿の域に達している。くわえて、高齢出産記録も更新中だけに、多くの専門家らはウィズダムの繁殖行動にかなり注目しているようだ。
USFWSのベス・フリントさんは、次のように話している。
このニュースは、我々専門家だけではなく、世界中の野鳥愛好家たちにも注目を集めています。
ウィズダムがヒナを孵す度、コアホウドリがどれほど長生きして出産できるのかととても興味深い気持ちになると同時に、保護区におけるコアホウドリの保護法をより良く理解することにも役立ちます。
ウィズダムと孵ったばかりのヒナの写真をシェアしたUSFWSのFacebookには、「高齢出産でお母さんは頑張ってるね!」「かわいいヒナが元気に育ちますように」「信じられないほどいいニュース」といった声が寄せられている。
written by Scarlet / edited by parumo