来るべき宇宙移住に向け、密閉空間の人工生態系「バイオスフィア2」で暮らす実験を行った科学者たち。その結末は? (2/4ページ)

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Inside Biosphere 2: The World's Largest Earth Science Experiment

 そして記念すべき第1回目は1991年9月26日から1993年9月26日まで行われた。男女8名が足を踏み入れ、前代未聞の実験が開始された。


・様々なトラブルに見舞われる

 だが、まもなく彼らはいくつかの問題に悩まされるようになる。1つは食糧不足だ。バイオスフィア2内では、作物がなかなか成長せず、労働に見合った収穫をえることができなかった。

 これは大気の自律調整がうまく機能しなかったことと、日照不足が原因だとされている。メンバーは必要なカロリーを食事から得ることができず、体重が落ちていったという。

 さらに酸素の減りが予想以上に速く、二酸化炭素まで蓄積するという深刻な問題まで生じた。地球の大気は21%が酸素で構成されているが、バイオスフィア2内では14.2%にまで低下。

 メンバーの体は思うように動かなくなり、睡眠時無呼吸症候群に苦しめられる者たちも現れた。その苦しさは、「まるで登山」でもしているかのようだったという。

 そのような状況では当然士気が低下し、メンバーも対立するようになった。もともと彼らが劇団だったことが状況をさらに悪化させた。バイオスフィア2は全面ガラス張りだったのだ。

 大勢の野次馬が日々訪れ、中を覗き込んでは写真撮影をした。あるときは著名な霊長類学者ジェーン・グドールがやってきて、まるで動物園のサルでも見るかのように彼らを観察していったという。

 さらに外側でも騒ぎは大きくなっていた。メディアはエセ科学だと書き立て、あるコメンテータは、「流行りのエコ・エンターテイメントだ」とこき下ろした。
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