20年間行方不明だった猫が飼い主と奇跡の再会。最期は飼い主に見送られ虹の橋へ
image credit:RSPCA Stapeley Grange/Facebook
猫が行方不明になるケースは多い。特に外と家を行き来させることが一般的な海外では尚更だ。いなくなってから5日~1週間以内なら見つかる確率も高いのだが、それを越えると長期戦を強いられることもある。
イギリスのチェシャー州で、ある女性の飼い猫が姿を消した。飼い主がどれだけ探しても見つけることができず、20年という年月が過ぎた。
しかし奇跡が起こった。今月、RSPCA(英国王立動物虐待防止協会)から飼い猫が見つかったと連絡を受けたのだ。20年ぶりに再会した飼い猫は、22歳になっていた。高齢であることから病を患っており、最期は飼い主に見送られて虹の橋を渡ったという。『Daily Paws』などが伝えている。
・飼っていた2歳の猫が行方不明に
イギリス・チェシャー州ナントウィッチに住むクリスティン・ボールさん(59歳)が飼っていた猫のフィービー(当時2歳)が突然姿を消したのは、2001年のことだ。
クリスティンさんは、近所にポスターを貼ったり、隣人に尋ねたりして必死に情報を集めたが、猫の行方は全くわからなかった。
月日が経つとともに、フィービーとの再会はもう叶うことがないのかもしれないと、諦めざるを得なかったクリスティンさん。
しかし、20年経った今年3月5日、クリスティンさんはRSPCA(英国王立動物虐待防止協会)からあっと驚く一報を受けた。
・20年ぶりにフィービー発見される
RSPCAからの連絡によると、クリスティンさんの自宅から11キロほど離れた同州ブリッジメアの野原で、1匹の猫がかなり衰弱した状態で発見されたという。
発見者によってRSPCAの動物保護施設へと運ばれた猫をRSPCAスタッフが調べると、マイクロチップが埋め込まれており、クリスティンさんの連絡先が判明した。
22歳になっていたフィービーは、その後獣医の診察を受け、脳腫瘍を患っていることがわかった。
獣医の推測では、フィービーが20年もの長い間、野良生活をしていた可能性は非常に低く、恐らくは誰かに連れ去られ、その後ペットとしてどこかで飼われていた可能性が高いという。
・最期は飼い主に見送られ天国へ
獣医は、フィービーがかなりの高齢になっていることや脳腫瘍でつらい発作を起こす傾向があることから、クリスティンさんに安楽死を勧めた。
ペットの安楽死に対する価値観は日本と欧米では異なるのでここで改めて触れないが、その選択は飼い主にとって非常につらい決断であることは間違いない。
クリスティンさんは、20年ぶりに再会したフィービーを自宅へ連れ帰り、2日間たっぷりの愛情とケアを与えた。
そして、フィービーは虹の橋を渡って行った。
20年前は、どれほど探してもフィービーを見つけることはできませんでした。だから、RSPCAから連絡があった時は、本当に驚きました。
せっかくまた会えたのに、見送らなければならなかったのは悲しいことです。でも、最期を一緒に過ごせて嬉しかったし、こんなに長生きしてくれていたのだと知って、感動しました。
誰かはわからないけど、フィービーの世話をしてくれた人がいることに感謝しています。(クリスティンさん)
フィービーが保護されたRSPCAのセンター所長リー・スチュワートさんは、「数年前に行方不明になった猫と飼い主が再会というのは過去にありましたが、20年ぶりというのは今回が初めてです。ペットにマイクロチップを埋め込む重要さがここでも証明されました」と話している。
奇跡的な再会ではあるが、死期の近づいたフィービーが最後に飼い主と会うことができたのは、何か運命的なものを感じずにはいられない。
written by Scarlet / edited by parumo