ウサギと何か関係が?4月の旧称・卯月(うづき)の由来。4月の別名もいろいろ紹介

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ウサギと何か関係が?4月の旧称・卯月(うづき)の由来。4月の別名もいろいろ紹介

歳をとるたび一年の早さを実感するもので、つい先日お正月が来たかと思ったら、もう1/4が……などという会話があちこちで聞かれます。

さて、そんなこんなでもう4月。新年度の始まりですが、かつては4月を卯月(うづき)と呼んでいました。

4月はウサギを愛でる月?

干支の卯年(うどし)などと言うように、卯とはウサギを意味しますが、それが4月とどう関係があるのでしょうか。

そこで今回は、4月の旧称・卯月の由来について紹介したいと思います。

清和月、麦秋、孟夏……4月の別名いろいろ

先ほど、干支の卯(う。ウサギ)と関係あると言いましたが、干支を頭から数えていくと、子(ね)、丑(うし)、寅(とら)……そして卯は4番目。

一年間で「4番目の月」だから卯月、という説はよく知られるところですが、他にも卯花(うのはな。ウツギの木の花)が咲くからとも言われています。

卯の花は旧暦4月(現代のだいたい5月)ごろに咲き、初夏の風物詩として、平安時代の随筆『枕草子(作:清少納言)』にも言及されるなど、古くから愛されて来ました。

卯の花。Wikipediaより(撮影:Σ64氏)。

他にも4月には色々な別名があり、隙あらば手紙などに書き添えてみるのも一興でしょう。

陰月(いんげつ)
……陰陽の思想で、陽が極まって陰に転じる月。

植月(うえつき)
……田植えが始まる月。

得鳥羽月(えとりはづき)
……鳥が夏羽に生え変わり、多くの羽毛が得られる月。

建巳月(けんしげつ)
……冬至(旧暦11月・建子月)より数えて6番目の月。

木葉採月(このはとりづき)
……蚕(かいこ)に食べさせる桑(くわ)の葉をとる月。

清和月(せいわづき)
……天地自然が清らかに調和する月。白居易が「四月の天気和して且た清し」と詠んだ。

夏初月(なつはづき)
……夏の初めの月(旧暦では4~6月を夏とした)。

麦秋(ばくしゅう)
……麦が収穫時期(≒麦にとっての秋)を迎える月。

まだ花が残っている、4月の葉桜(イメージ)。

花残月(はなのこりづき)
……すっかり散った桜の花が、わずかに残っている月。

乏月(ぼうげつ)
……昨年に収穫した食糧が尽きて、今年の作物がまだ実らない、乏しい月。

孟夏(もうか)
……夏の孟(はじめ)。孟は長男の字(あざな)に多くつけられた(例:曹操孟徳)。

ちなみに、建卯月(けんぼうげつ)は旧暦2月を指し、卯月と紛らわしいので要注意です。

それにしても、現代人の感覚だと春真っ盛りなイメージの4月ですが、昔の人々はもう初夏をイメージしていたんですね。

終わりに

ところで、一年の始まりは1月なのに、どうして年度の始まりは4月からなのでしょうか。

年度(会計年度)の制度が導入されたのは明治時代、最初はお米が収穫された(収入≒納税額が確定する)10月始まりだったそうですが、それが新暦(太陽暦)の導入によって1月始まりとなり、地租改正によって7月、そして明治19年(1886年)にイギリスに倣って4月となったのでした。

日本の4月入学は、明治時代から始まった

これと同時に徴兵令が改正され、入隊時期を従来の9月から4月に繰り上げたため、このままでは優秀な人材がみんな軍隊に行ってしまうことを懸念した教育期間も、9月から4月入学としたそうです。

「何だよ~(9月入学がよかったのに)余計なことするなよ~」

そんな声も聞こえて来そうですが、4月から始まる令和3年度も、元気よくいきましょう。

※参考文献:
角川書店 編『俳句歳時記 第五版 夏』角川書店、2018年5月
伊宮伶『異名・別名の辞典』新典社、2003年7月

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