珠玉のエンタメ集『マドンナの宝石』ができるまで(2) (2/2ページ)

新刊JP

あとは、『数学をつくった人びと』(E・T・ベル著)、『ベスト&ブライテスト』(ハルバースタム著)、『ミレニアムIドラゴン・タトゥーの女』(スティーグ・ラーソン著)、『史記』などがおもしろかったです。『ベスト&ブライテスト』は著者が取材旅行中に交通事故で死亡したのを契機に読み直しました。『史記』は昔からの愛読書ですが、文庫本が出たので購入して7巻を一気に読みました。良い本は何度読んでもおもしろいと思います。

――また、小説を書きはじめたきっかけについて教えていただければと思います。1990年代から賞の候補に入っていたりと、かなり執筆歴は長いですよね。

川邉:中学生の頃から「シャーロック・ホームズ」シリーズが好きで、ミステリばっかり読んでいて、大学に入った頃から書きたいなとは思っていたんですけど、それから就職して仕事をしながら、結婚して、子育てしてというところで、なかなか書けずにいました。どちらかというと怠け者で遊び人だという気質もありまして。

その後、会社に入って25周年で長期休暇をもらったので、そこでようやく書き始めたという流れです。

――次の作品の予定などありましたら教えていただきたいです。

川邉:短編集を出版して一区切りしましたので、再度昔応募して最終選考に残った江戸川乱歩賞に挑戦しようかなと思っていますが、なかなか筆が進みません。構想はかなり前から練っていますが。

「失敗した人とは、成功しなかった人ではない。あきらめた人のことだ。挑戦しないことこそ失敗だ」という言葉を支えにあきらめずに挑戦したいと思っています。

――最後に読者の方々に、『マドンナの宝石』の内容を踏まえてメッセージをお願いいたします。

川邉:私はエンターテインメントを書いています。エンターテインメントは読者を楽しませるもの、快い読後感を読者に与えるものでなければならないと思っています。甘くなく、さわやかなハッピーエンドで終わり、熟成された芳醇なブランデーのような読後感を目指しています。

作品は作者の人生観の顕れであり、作者自身が投影されたものです。この作品が、そういう作者の人生観を具現化しているかどうかは、読者の皆さんの判断にゆだねるしかありません。

(新刊JP編集部)

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