『ウマ娘』との共通点も!?『みどりのマキバオー』のモデルになった名馬たち
ここ最近、実在の競走馬をモデルとしたゲーム『ウマ娘 プリティーダービー』が大ヒットを記録している。同作をきっかけとして、歴代の名馬たちに関心をもつ人も増えているようだ。
とはいえ、競馬をモチーフとした作品はなにも「ウマ娘」だけではない。1990年代に連載された競馬漫画『みどりのマキバオー』も、競走馬をモチーフとしたキャラたちが多数描かれている。そこで本稿では、作中に登場するキャラの元ネタを有名なエピソードと共に振り返っていきたい。
主人公とライバルの元ネタになった競走馬まず主人公「マキバオー」のモデルとされているのは、「タマモクロス」。前評判を覆して数々の伝説を築き上げていく様や、美しい毛色が両者の共通点だ。
サラブレッドの評価はほぼ血統によって決まるが、タマモクロスはもともと評価がそこまで高くなかった。サラブレッド市場では競走馬が数億円で取引されることも珍しくないが、タマモクロスはわずか500万円で買取されている。また3歳の時に迎えたデビュー戦も敗北し、その後も目立った成績を残していなかった。
しかしデビューから数カ月が経ち、突如としてタマモクロスに転機が訪れる。京都競馬場の芝2200mに出馬したところ、7馬身の圧倒的な差をつけて勝利を収めたのだ。続くレースでも8馬身差の圧勝を果たし、重賞でも難なく勝利したことで、一気にスターダムを駆け上がった。1988年には人気馬・オグリキャップを完封し、史上初となる春秋の「天皇賞」連覇を果たしている。
他方で、マキバオーのライバルである「カスケード」も伝説的な競走馬がモデルとなっていた。その名前は、「フジキセキ」。タマモクロスとは対照的な良血馬であり、名馬・サンデーサイレンスを父に持つ。
フジキセキはデビュー戦から華々しい勝利を飾り、3戦目にはG1「朝日杯3歳ステークス」で優勝。その年の「JRA賞最優秀3歳牡馬」に選ばれている。さらに翌年には「弥生賞」も快勝し、三冠馬となることは確実と思われていた。しかしながらレース後に屈腱炎が判明し、競走馬としての人生を断たれてしまう。残念ながら幻のダービー馬となったフジキセキだが、引退後には種牡馬として数々の名馬を生んでいる。
主役以外にも!「マキバオー」に出演した名馬たちマキバオーやカスケードだけでなく、同作のキャラは他にもさまざまな競走馬がモデルとなっていた。たとえばマキバオーたちと同世代の強豪「アマゴワクチン」は、〝シャドーロールの怪物〟こと、「ナリタブライアン」が元ネタだと言われている。どちらの馬も、鼻梁に付けた白いシャドーロールが特徴だ。
ナリタブライアンは、牡馬クラシック三冠という偉業を成し遂げた歴史的な名馬。デビュー前からオグリキャップを彷彿とさせる資質を見せ、周囲から新たなスターの誕生を期待されていた。デビュー後には騎手・南井克巳と共に、「天皇賞(春)」や「有馬記念」など、数々のG1レースで勝利していく。アマゴワクチンが作中で相当な実力馬として描かれているのは、そんなナリタブライアンの強さを踏襲しているからだろう。
その他、「マルゼニスキー」のモデルとして「マルゼンスキー」が登場するほか、続編『たいようのマキバオー』の主人公「ヒノデマキバオー」は「ハルウララ」がモデル。「マキバオー」と「ウマ娘」にまたがって登場する競走馬は枚挙にいとまがない。気になる人は、ぜひ元ネタとなった名馬たちの逸話を調べてみてほしい。
文=「まいじつエンタ」編集部
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Kostiantyn Postumitenko / PIXTA