コーヒーの廃棄物が森を劇的に回復させるという研究結果が報告される (1/4ページ)
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コーヒー豆を作る過程で取り除かれる皮果肉「コーヒーパルプ」が、コスタリカの森を急速に回復させることが、新たな研究でわかった。
森林伐採された区画にコーヒーパルプを敷き詰めたところ、2年後、区画の80%が若い木々に覆われ、大きく木が成長したという。
この研究は、学術誌『Ecological Solutions and Evidence』に発表された。
・コーヒーの廃棄物が森林を蘇らせることが判明
スイス・チューリッヒ工科大学とハワイ大学の研究チームは、コーヒーの廃棄物が森林にどんな影響を与えるかを調べるため、コスタリカの森林伐採された耕作放棄地(35×40メートル)を2つ用意。1つにはダンプカー30台分のコーヒーパルプを50センチの厚さでコーヒーパルプ敷き詰め、もう1つにはなにもしなかった。
「結果は劇的でした」研究リーダーのレベッカ・コール博士は言う。「コーヒーパルプを敷き詰めた土地が、わずか2年で小さな森に変わったのです。一方で、なにもしなかったほうは、外来種の牧草が茂ったままです」
わずか2年で、コーヒーパルプ区画は80%が木で覆われたが、なにもしなかったほうの区画は20%だった。樹高もコーヒーパルプ区画のものは、もう一方の4倍に達したという。
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・コーヒーパルプが外来種の繁殖を妨げ、土壌の栄養分を上げる
コーヒーパルプは、勢力旺盛な外来種がはびこるのも防いでいるようだ。