駅員の対応が悪いドイツで、なぜ車椅子ユーザーは快適に電車に乗れるのか (2/2ページ)
前出の現地在住の日本人によると、助けること自体を当たり前と思っているようで、むしろ「助けが必要ですか?」という声掛けもないまま手助けをする人が多いという。「助けることは特別だと思われていないので、恥ずかしがったり強がって見て見ぬふりをする人もいません。タトゥーをした若者や柄の悪そうな人が車椅子ユーザーをサポートしている場面もよく見られます」とドイツ在住日本人は話す。
また、車椅子ユーザー本人が助けを呼ぶことも珍しくはない。たいていの場合、周りの乗客が助けるが、もし周りの助けがなかった場合は車椅子ユーザー自身が「あなたたち、助けて」と発信する。しかし現地在住のドイツ人によると、呼びかけられたところで、図々しい、迷惑という感情を持つことはなく、ただ単に助けが必要なんだと思うのみだという。気軽に助けを呼びかけられる雰囲気があるようだ。
前出の日本人女性は日本に存在するサービスに関してこう指摘する。「日本の手厚いサービスは素晴らしく世界に誇れるものだと思います。しかしドイツに来て、助ける人は必ずしも係の人など働いている人でなくていいのだと学びました。手厚いサービスに慣れすぎると、助け合いはサービスの一種と捉えられ、人同士の助け合い精神が希薄になってしまうのかなと思います」
ドイツの電車では車椅子専用スペースがあったり、広いトイレがあったりとバリアフリーが進んでいる面も多いが、電車に限らず、サービス面のレベルは日本ほど高くないという。しかしそれがかえってドイツでの助け合いの精神を生み出しているようだ。