地下洞窟には貝殻で埋め尽くされた建造物が!謎の宮殿「マーゲート・シェル・グロット」

credit:Keith Edkins / CC BY 2.0
1835年、イングランド南東ケント州で、泉を掘っていたジェームズ・ニューラブは、地表からそれほど深くない地下に空洞があるのを発見した。
さらに掘り進むと、驚くべきものが出てきた。おびただしい数の貝殻が美しくはめこまれた宮殿のような洞窟があったのだ。
今では、マーゲート・シェル・グロット(Margate Shell Grotto)として知られるこの貝殻洞窟は、30メートルほどの長さの通路と広い祭壇室のようなものがあり、天井から床まで、モザイク画のように貝殻でびっしりと覆われている。
185平方メートルのスペースに、およそ460万個の貝殻が使われていて、それは美しい数々の模様が描かれている。
The Mystery of Shell Grotto
・誰が、いったい何のために?未だ謎に包まれる地下洞窟
発見から2年後の1837年、この洞窟は一般に公開されたが、海に面したこの地に誰がいつ、こんな秘密めいた聖堂を作ったのか、現在もはっきりわからないままだ。

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ここを建造した者については、古代フェニキア人、ローマ人、18世紀の秘密結社、ヴィクトリア時代の富裕層が"愚行道楽"を求めた等々、さまざまな憶測が飛び交っている。

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credit:Keith Edkins/CC BY 2.0
・現在も魅力っを放つ地下貝殻洞窟
現在も尚、この貝殻洞窟は強烈な魅力を放っている。詳しいことはなにもわかっていなくても、ほとんど関係ない。拾ってきたものを使って作ったこと、それが大自然や海の産物であることに、なんともいえない美しさがある。
貝殻は美しくゴージャスな飾りになるだけではなく、砂が崩れないよう固定する役割もある重要な素材でもある。
波に洗われたり、風に飛ばされたりして細かく砕かれ、さらに砂を生み出す原料ともなる。中に生き物がいる貝殻は、鳥や魚のエサになり、ある種の軟体動物による浄化や濾過行為は、水をきれいにするのにも役立つ。

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発見された貝殻洞窟に使われている貝は、ムラサキガイ、トリガイ、エゾバイ、カサガイ、イタヤガイ、カキなどで、これらは皆、食べることができる。貝殻は食のシステムから発生した廃棄物でもある。
イギリスの海辺にこの貝殻洞窟を作った謎の人物から、未加工の地元の素材を利用し、食べた後の廃棄物でさえもリサイクルして、このような美しい装飾にしてしまうヒントを得ることができるかもしれない。
References:The Mysterious Underground Shell Grotto of Margate/ written by konohazuku / edited by parumo