世界の福本豊 プロ野球“足攻爆談!”「阪神を支える確率10割の男たち」 (2/2ページ)
5月16日の阪神戦で1点ビハインドの8回二死から代走出場。打席には長打が期待できるスモーク。阪神の岩崎は2ボールとストライクを取れずに苦労していた。ところが増田大が牽制に誘い出されてアウト。翌日、出場選手登録を抹消された。岩崎がプレートを外さず、あのまま捕手に投げていたら楽々盗塁に成功していたから紙一重な部分はある。ただ、あのカウントからアウトになったら?られる。
先に挙げた熊谷は、それこそ命がけでスタートを切っているはず。顔も男前で勝負師のいい目をしている。出場機会が増えれば女性ファンからもっと人気が出るはずや。立教大から17年のドラフト3位で入団して4年目の25歳。2軍でくすぶっている時から気にかけていた選手やから、今年の活躍はうれしい。打撃もしぶとさを持っているんやけど二遊間はライバルが多くチャンスが少なかった。外野まで守るユーティリティープレーヤーとなって、これまで生き残ってきた。
阪神は熊谷以外にも走れる選手が多く、俊足選手の層の厚さでは12球団トップクラス。今のところ、熊谷の5回も合わせて、代走は11回走って失敗0というから素晴らしい。植田や江越、島田らも、脚力だけなら熊谷と同じ力がある。その中で矢野監督にアピールするには、いかに勇気を持ってスタートを切れるか。それもイチかバチかではなく、しっかり「目で見て反応」できないとアカン。
今年は引き分けが多く、試合終盤の1点は特に大きな価値がある。各球団の走り屋の活躍がシーズンを大きく左右すると思うで。
福本豊(ふくもと・ゆたか):1968年に阪急に入団し、通算2543安打、1065盗塁。引退後はオリックスと阪神で打撃コーチ、2軍監督などを歴任。2002年、野球殿堂入り。現在はサンテレビ、ABCラジオ、スポーツ報知で解説。
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