大西洋や太平洋で無人の幽霊船が出没中。その正体は? (1/2ページ)
現在、大西洋や太平洋に幽霊船が出没しているという。なぜ幽霊船と呼ばれているかというと、人間が乗っている気配が一切ないからだ。
では船の舵を取っているのは幽霊なのか?
どうやらそうではなさそうだ。船を動かしているのは人工知能で、米国防総省と海軍が共同で実験を行っている自動航海する無人水上船だという。
・自動航海する、アメリカの幽霊艦隊計画
幽霊船の正体は、アメリカ国防長官府「戦略的能力局(Strategic Capabilities Office)」が海軍と共同で実験している無人水上船「NOMAD」だ。
すでにメキシコ湾を出発して、パナマ運河経由で西海岸までの8200キロを航海することに成功。狭く危険な運河を除けば、航海の98%が完全に自動で行われたという。
実験は戦略能力局が実施する「ゴースト・フリート・オーバーロード計画」の一環として行われたもの。同計画は「無人水上船(USV/Unmaned Surface Vessel)」という海軍の新クラスについてのデータを収集し、技術的なリスクを低減することを目的とする。
The Future for Unmanned Surface Vessels in the U.S. Navy・現在、フェイズIIが進行中
USVが実際にどのように機能しているのか詳細は明かされていないが、海外メディアではAIと機械学習を利用しているのだろうと推測している。
船を自動化するメリットはさまざまだ。たとえば、海難事故の原因で一番多いのは、人為的ミスだ。