チベット高原の氷河の中から1万5000年前の未知のウイルス28種が発見される (1/3ページ)

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チベット高原の氷河の中から1万5000年前の未知のウイルス28種が発見される
チベット高原の氷河の中から1万5000年前の未知のウイルス28種が発見される
チベットの氷河から古代ウイルス28種が発見される
 氷河は少しずつ時をかけて形成される。だからその中には形成当時の塵やガス、あるいはウイルスや細菌といったものが閉じ込められている。

 今回、中国北西部に広がるチベット高原の山頂、海抜6700メートルをおおう氷から1万5000年前のウイルスが33種発見された。そのうちの28種は未知のウイルスだという。『Microbiome』(7月20日付)で報告されている。

・海抜6700メートルにある氷河に閉じ込められた古代ウイルス
 未知のウイルスが発見されたのは、オハイオ州立大学(米)などのグループが2015年にチベット高原のグリーヤ(Guliya)の氷河の塊から採取した1万5000年前のサンプルからだ。

 海抜6700メートルのその山頂では、毎年氷の層が形成されており、そのときに大気に含まれる物質が取り込まれている。

 そうした氷の層は時系列に積み重なっているために、これを調べることで気候・細菌・ウイルス・大気の組成といったものの歴史的な変化をうかがい知ることができる。

 中国西部の氷河に閉じ込められているウイルスについては、まだあまり研究が進んでいない。しかし温暖化によって世界中の氷河が加速的に解けつつある現在、氷の中にどのようなものが閉じ込められているのか知ることは、今後ますます重要な課題となる。
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