熱波による水温上昇に耐えきれず、体に異変をきたすサケ(鮭)が続出 (1/3ページ)

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熱波による水温上昇に耐えきれず、体に異変をきたすサケ(鮭)が続出
熱波による水温上昇に耐えきれず、体に異変をきたすサケ(鮭)が続出
熱波により水温が上がり体に異変をきたす鮭
 ここ数年、世界は記録的な熱波に見舞われている。今年6月以降、カナダ・ブリティッシュ・コロンビア州では50度近い記録的な猛暑が観測され、480人以上の人が突然死している。

 だが暑いのは地上だけではなく水中も同様だ。この時期のコロンビア川には、産卵のためにサケが海から里帰りしてくるのだが、その体に異変が起きている。

 非営利団体「コロンビア・リバーキーパー(Columbia Riverkeeper)」が公開した動画には、真っ赤な傷口や、菌類に感染して白くなった病変など、痛々しいサケたちの姿が映し出されている。

 その原因は水温の上昇とそれによるストレスであるという。

・水温の上昇により体に異変をきたしたサケ
 体の異変が確認されたのは、カナダ・ブリティッシュコロンビア州およびアメリカ合衆国太平洋岸北西部を流れる、コロンビア川に里帰りしていた「ベニザケ」の仲間だ。

 コロンビア・リバーキーパーの代表ブレット・ヴァンデンヒューベル氏によると、サケは予想外にもコロンビア川の支流であるリトル・ホワイト・サーモン川にコースを変更していたのだという。それもこれも暑さから逃れるためだ。

 この日、水温はサケが長時間活動するには危険な21度にも達していた。人間でたとえるなら、38度の中でフルマラソンを走るようなものなのだという。

 人間ならば、あえてそのような炎天下でマラソンをする必要などないが、卵を産まねばならないサケの場合、意地でもやるか、そのまま死ぬかの二択しかない。
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