前田日明 アントニオ猪木は「いつもスケールのデカい反面教師」 (2/2ページ)
前田 ある意味ではそうですね。それに猪木さんからは、太く生きたからといって人生が短いとは限らないという哲学を、いろんな意味で教えられました。「前田日明はプロレスをぶっ壊した」だのって言われますけど、自分自身は昭和55年に新日本プロレスに入門した頃に猪木さんが言っていた「これからのプロレスはこうなっていくんだ」ということを、そのままやっただけなんですね。何も特別なことはしてないです。一字一句違わず、教えられた通りにやっただけですから。
テリー 前田さんの活躍を見て、何かアドバイスはくれたんですか。
前田 いつもスケールのデカい反面教師でしたね。
テリー あ、そうなんだ(笑)。猪木さんとはどんな思い出があるんですか。
前田 日本プロレス時代を知る先輩から「昔、こういうことがあったんだよ」っていう話をたまに聞くことがあって、それはいつも驚くことばかりでしたね。ある時なんかは、力道山先生のクルーザーに乗せられて、どこかへ釣りか何かに行った帰りに、初島沖でいきなり力道山先生に「お前、ここから泳いで帰れ」って言われたらしいんですね。で、3時間か4時間泳いで帰ったらしいんですけど(笑)。普通だったら死ぬじゃないですか。
テリー 普通はね。猪木さんって、ビジネスマンとしてもすごかったですよね。
前田 猪木さんは猪木さんで、当時の力道山先生がいろいろやったことを、付き人っていう立場で真横で見ていて、影響されたことが多いんじゃないですかね。
テリー ということは力道山さん、猪木さん、前田さんとつながってるわけだ。じゃあ今、前田イズムを引き継ぐ人はいるんですか。
前田 時代もありますしね。世間的には自分がやったことって、プロレスから総合格闘技への橋渡しみたいなことなんですけど、今はプロレスか総合格闘技かの二者択一ですね。自分と同じ状況ではありませんから。