“真面目アイドル”岡田奈々が歌唱力という個性でAKB48を再起へと導く (2/3ページ)

日刊大衆

 2021年の「第3回AKB48グループ歌唱力No.1決定戦」ではLiSAの『炎』や米津玄師の『アイネクライネ』といったヒットソングを披露し、安定したピッチと感情を揺さぶる表現力でファイナリストに名を連ねた。

 楽曲に感情を乗せるように心を込めて歌う岡田の歌唱スタイルはアイドルというよりもアーティストのそれに近いものがある。歌唱力の高さでAKB48グループの新たな一面を発信し切り開いていく、その担い手は岡田以外にはいないだろう。

 ただ一方で実力が評価される現状を受け入れつつも、AKB48が従来から持っている良さについて次のように話している。

「今は世の中全体が歌やダンスを実力主義的な方向で見ていると思うので、その流れからも逃れられないでしょうし。若手メンバーたちもチャンスを掴もうと歌やダンスの実力で上位を目指すようになってきてると思います。私、それ事態はすごく素敵なことだと思うんです。

 ただ一方で、AKB48グループは歌やダンスがそんなに上手じゃない子も上を目指すチャンスがあるアイドルだと思っているんです。だからAKB48が実力一辺倒になっていくというのは果たしてどうなのかなという疑問は自分の中でありますね。いろんな個性があっていいと思うので……。」(『ENTAME next』https://entamenext.com/articles/detail/9204/1/1/1)

 これはアイドルグループが置かれた現状を踏まえた上で、近年のAKB48が志向する実力主義の傾向にも警報を鳴らしつつ、グループ全体の視点から述べられたものだ。こうしたグループを俯瞰して見ることができるのは岡田のキャプテンシーにも繋がるもので、AKB48をリードするセンターとしては非常に心強い。

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