「男による男のための社会」日本で女性が感じる生きづらさとは (2/2ページ)

新刊JP

そのたびにおびえなければいけない生活は、心地いいものではない。

女性が感じている生きにくさとは、男性が考えもしない日常の端々にある。電車で常に痴漢におびえる男性はあまりいないはずだし、不意にタックルをされる恐怖を感じながら駅構内を歩く男性もあまりいないはずだ。しかし、これらはいずれも女性たちの日常なのだ。

駅や公共施設のトイレ、あるいは広告文句やアナウンスの文言などなど、日々の生活に(少し厳しい)目を向ければ、男性にとって都合よく、男性に合わせて作られた仕組みや設備が数えきれないほど見つかるはず。そして、学校の野球部では選手のケアをする女子マネージャーがいて、女子スポーツ選手は能力以上に容姿が注目・消費され、政治の世界では男性が権力を握っている。

こうしたことを指摘されるのは、男性の側からするとあまり気持ちのいいものではないかもしれない。だが、そうだとしたらそれはなぜなのか?

痴漢を問題視すると、「あたかも男がみんな痴漢みたいな扱いをするな」と怒る人がいる。そんなこと誰も言ってない。あなたを指差しながら問題視しているわけではない。「男性」が批判されると、こうして、すぐさま、個人の領域に踏み込まれた、と嫌悪する人がいる。(P262より)

社会の問題点として指摘されていることを、普段私たちは自分が攻撃されているとは考えない。しかし、ことジェンダー問題になると、これがよく起こる。そして、社会の指摘を自分への攻撃だと受け取って怒ることも、我関せずと無視を決め込むことも、あるいは「自分も人のことは言えないし」とジェンダー問題を起こした主体への苦言を控えることも、社会のためにはならない。

社会をよりよいものに変えていくには、これらに一つひとつ声をあげて、潰していくしかないのだ。

(新刊JP編集部/山田洋介)

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