鳩やムカデ、ワニまで!?八百万の神のみならず、神獣も多種多様のニッポン
今年もあと数日ですね! みなさんは初詣に行かれる神社は決まっていますか?
さて、日本にはたくさんの神社がありますが、その分「神獣」もたくさんいます。御使いとして活躍したり、動物そのものが神の化身として祀られたり。
代表的なのは狛犬ですが、そもそもその狛犬もエジプトのスフィンクスからの流れをくむ架空の存在。他にも不思議な動物や、こんなものまで?という驚くような動物が存在するので紹介したいと思います。
鳩は軍神の使い鶴岡八幡宮の鳩の扁額(photoACより)
すっかり平和のシンボルとして日本にも定着したイメージの鳩。実は平和の象徴は西洋のイメージが流入したもので、古来の日本では軍神の使いとされており、鎌倉の鶴岡八幡宮や東京の鳩森八幡神社など、八幡宮と深い結びつきがあります。
そもそも八幡宮や八幡神社の祭神は「誉田別命(ほんだわけのみこと)」といい、応神天皇と同一視された神。由来については諸説あり、大分の宇佐八幡宮から京都の岩清水八幡宮へ分祀した際に金色の鳩が導いた、八の字が「ハ」と読めるので鳩のハと結びついたなどなど…。
ちなみに東京の鳩森八幡神社では、この地がかつて森だったときに瑞雲がたびたび現れ、不思議に思った村人が森に入っていくと白い鳩が西に向かって飛び去って行ったことから、鳩が神獣になったということです。
ムカデは勝ち虫と呼ばれ、軍神の毘沙門天の使いとされました。前進しかしないことから戦国武将の兜の「前立て」という部分にも使用されました。そのムカデ、埼玉の「聖神社」では銅製の神宝として奉納されています。
群馬県の赤城山と栃木県の日光二荒山にも面白い伝説が残っています。かつて二つの霊山がおのおのムカデ(=赤城山)と蛇(=日光二荒山)となって、日光の中禅寺湖をめぐって争い、赤城山のムカデは負け、傷ついた体から出た血が山を染めたことが「赤城山」の名前の由来になったとか。
昔話「因幡の白兎」に登場するワニですが、よく考えると野生のワニって日本に存在しませんよね?
なのになぜ日本の昔話に登場したのでしょうか。長らくその和邇(わに)は、実は鮫のことだと言われてきました。しかし似たような伝承は東南アジアの複数の国にもあり、そちらの物語がそのまま日本に伝わったともいわれています。
しかし、西日本にイリエワニが泳いで流れ着いた可能性もあるので、あながち日本人がワニを見たことがないともいえないとか。
ワニの伝説では、宮崎県の「鵜戸神社」の海神の娘「豊玉毘売命(とよたまのひめのみこと)」のお話が有名です。夫の火遠理命(ほおりのみこと)は昔話の山幸彦のことで、兄の海幸彦の釣り針を失くしたことから豊玉毘売命を娶ることになります。その話はここでは端折りますね。
彼女は産気づくと、自分で鵜の羽で葺いた産屋を作ります。そして夫の火遠理命(ほおりのみこと)に「決して開けてはならない」と念を押して産屋へ入りますが、火遠理命がこっそり開けてしまうと、中にはワニの姿に戻った豊玉毘売命が出産しており、正体を見られた彼女は海に戻ってしまったということです。
「鶴の恩返し」といい、このような異類婚の話はたくさんありますね。鵜戸神社の名の由来は、豊玉毘売命が作った産屋に基づいています。
羊は十二支には登場しますが、日本では飼育されていない動物でした。なぜそんな羊が寺社の彫り物などに登場するかというと、仏教の虚空菩薩の乗り物や使いとされているからです。
虎や羊など、見たこともない動物を屏風や彫り物に残す日本人は手先が器用ですね。
いったいどんな動物だと思いながら描いたり彫ったりしたのでしょう。
みなさんも神社に行ったら名脇役の「神獣」に注目してみてください。
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