電車に乗るわけでもないのに毎日駅に行く女性。構内放送から流れる今は亡き夫の声を聞くために
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イギリス、ロンドン市内を走る地下鉄は、毎日多くの通勤客や観光客が利用する為、混雑しない日はないが、そんな中、電車を利用するわけでもないのに、毎日地下鉄駅に足を運ぶ高齢女性がいる。いったいなぜ?
女性はホームに流れる駅構内放送を聞くために訪れているのだ。そのアナウンスは、今は亡き夫の声で放送されており、女性にとって特別なものなのだ。
現在ロンドンの地下鉄は、女性が通う駅をのぞいてすべてのアナウンスはデジタル音声となっている。そこにも駅職員による素晴らしい思いやりが隠されていた。
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London: Wife's search for husband's 'mind the gap' announcement・亡き夫の声を聞きたくて、毎日駅に行く高齢女性
マーガレット・マッカラムさんは、ロンドン市内を走る地下鉄ノーザンラインの駅「エンバンクメント(Embankment)」を毎日訪れる。
マッカラムさんの目的は、その駅から電車に乗ることではない。駅のホームから流れるアナウンスを聞くためだ。
ロンドンでは電車がプラットフォームに来ると、「Mind the Gap(足元にご注意ください)」と構内放送が流れる。このアナウンスは、ロンドンの通勤客にとっては馴染みのあるものだ。
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現在では、エンバンクメント駅を除く全ての駅のアナウンスはデジタル音声になっている。
だが、エンバンクメント駅だけは、オズワルド・ローレンスさんという男性の声で放送されている。
オズワルド・ローレンスさんは、マッカラムさんの亡き夫で、若かりし頃に元俳優として活躍した人物だ。
ローレンスさんは、1992年にクルーズ会社でツアー客のために働いていた頃、マッカラムさんと出会い、2007年に亡くなるまで生涯の伴侶として共にロンドン北部の家で過ごした。
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・今まで通っていた駅から夫の声が消える
1950年代に、ローレンスさんがエンバンクメント駅の「Mind the Gap」のアナウンスを務めたことを知っていたマッカラムさんは、夫、ローレンスさんの声をとても愛していた。
そして彼が亡くなった後も、声を聞くために毎日エンバンクメント駅に通い続けた。
しかし、2012年11月1日、いつものようにマッカラムさんが駅に行くと、プラットフォームから流れてきたアナウンスは、ローレンスさんのものではなかった。
彼が亡くなってから、私はいつもエンバンクメント駅に行って、彼の声が聞こえてくるまで座って、次の電車が来るのを待っていました。マッカラムさんがロンドン交通局に問い合わせたところ、新たなデジタルシステムを導入したため、音声が変わったという答えが返って来た。
でも、突然声が変わっていて、ショックをうけました。他人にとったらバカバカしいことかもしれませんが、私は大好きだった夫の声をもう聞くことができなくなったのかと、とても悲しく思いました。
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・ローレンスさんのことを知った地下鉄職員、1駅だけ音声を復活
寂しい思いを抱えていたマッカラムさんは、ロンドン地下鉄ディレクターのナイジェル・ホルネスさんに、亡き伴侶ローレンスさんの思い出の声について話をする機会を得ることができた。
事情を知ったナイジェルさんと職員一同は心を打たれ、なんとかしてマッカラムさんがローレンスさんの記憶を生かし続けることができるよう、手助けをしたいと思った。
そこで、職員はローレンスさんの声が録音されたテープの記録を追跡。それは時間がかかることであり、決して容易ではなかったが、なんとかテープを発見することに成功した。
また、それをCDにしてマッカラムさんにプレゼントし、更にはローレンスさんのアナウンスをエンバンクメント駅のみに復活させることを約束してくれた。
再び、エンバンクメント駅で愛する伴侶の声を聞くことができるようになったマッカラムさんは、職員らの思いやりある取り計らいに大きな感謝を抱いた。
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現在、エンバンクメント駅では、北行きのノーザンラインの電車がプラットフォームに来るたびに、他の駅とは異なる、しかし馴染みのあるローレンスさんの声で「Mind the Gap」を3回繰り返し聞くことができるという。
written by Scarlet / edited by parumo
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