【注目人物】『大川周明と近代中国』著者呉懐中氏、中国社会科学院日本研究所副所長に就任 (2/3ページ)

バリュープレス

特に同時代の中国情勢についてどのような見方をしていたのか、他方で日中関係の構築について実際にはどのように対処していたのかという、彼の認識と行動の両輪およびその結びつきに力点を当てて考察した。

具体的には、
(1)総論的には、大川の重要な特質や役割を伴う体系的な中国観ないし関連活動があることを明らかにした。これまで知られていないかった大川像を描き出し、これにより、竹内好や橋川文三以来多くの学者が知ろうとした「大川と中国」の謎を大きく解明した。
(2)大川の中国認識が、その対英・米・露(ソ)・イスラム・インド・東南アジア観と有機的に連動し、それらを包含した世界戦略・国際観の最も重要な一環を構成したことを示した。
(3)大川の対中国認識・政策論と政治思想・理念との関連をより明らかにした。
(4)日中関係に対する大川の秩序構想と、国策の方向や中国情勢の主体的変動との影響の関係を分析した。
(5)同時代の人物との思想的関連ないし連鎖を探った。日中両国の民間人・中堅軍人・政治家など大川の周辺にいた関連人物との比較検討を通じて多角的に追跡し、近代アジアの歴史空間における知的連鎖の一部を実証した。

本書は、また、日中ともに受け入れられるような研究成果を打ち出し、昨今の日中近代史認識問題の解決にある種の手がかりを見出し、架橋機能を果たすことを目指したものでもある。

和田守教授と村田雄二郎教授は下記のように本書を推薦している。

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