トンガの噴火で犬の保護活動を行っていた女性、犬を救おうとして津波に流される
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image credit:ifthegloverfits/Instagram
南太平洋の島国トンガで、1月15日に発生した海底火山の噴火は、トンガの人口の8割を超えるおよそ8万4000人が災害による影響を受けた。
イギリス人のアンジェラ・グローヴァーさんは、トンガで動物福祉協会を立ち上げ、熱心に野良犬の保護活動を行っていたのだが、津波発生当日、犬たちを救おうとして一緒に流され、帰らぬ人となった。
犬を愛し、祖国から離れた土地で献身的に動物の為の活動を行っていたアンジェラさんの訃報は、遺族に大きな悲しみをもたらした。『Metro』などが伝えている。
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Tonga tsunami: Body of missing British expat found・トンガの火山噴火で津波が発生
トンガのフンガ・トンガ‐フンガ・ハアパイ海底火山の噴火による火山灰は、現在も降り続き、救援活動が困難な状態になっているという。
赤十字の報告によると、未曽有の災害により8万4000人が影響を受け、現時点で死亡が確認されているのはトンガ人3人とイギリス人女性1人だ。
このイギリス人女性アンジェラ・グローヴァーさん(50歳)の遺体は、津波発生から2日後の17日に、トンガで一緒に暮らしていた夫ジェイムズさんによって発見された。
トンガで犬の保護活動を献身的に行っていたアンジェラさんは、津波襲来時、犬たちを救おうとして一緒に流されてしまったようだ。ジェイムズさんは、木にしがみついて難を逃れた。
アンジェラさんの死を確認した兄のニック・エレイニさんは、移住先のオーストラリア・シドニーから急きょイギリスに戻り、家族と共にアンジェラさんの死を悼んだ。[画像を見る] ・トンガで夢を叶えたアンジェラさんの人生
イングランド南東部イースト・サセックス州ブライトン出身のアンジェラさんは、小さい頃から動物を愛し、海が大好きで、クジラと一緒に泳ぎたいという夢や、トンガのような自然溢れる国に住みたいという夢を持っていたという。
ロンドンの広告業界で働いていたアンジェラさんが、トンガに移住したのは2015年。ちょうどこの時、夫となるジェイムズさんと結婚した。
2人でトンガに移住し、ジェイムズさんは現地でタトゥー店を開業。タトゥーアーティストとして、ビジネスは好調だったようだ。
一方、アンジェラさんはトンガで動物福祉協会を設立。従来、動物好きだったアンジェラさんは、特に犬への愛情が深く、現地の野良犬の保護やリハビリを献身的にしていた他、犬たちに永遠の家を探す活動を積極的に行っていた。[画像を見る] 兄のニックさんによると、アンジェラさんは何らかの障害がある犬や、醜い犬であればあるほど、より一層その保護と世話に専念し、全ての犬たちを救うという強い意志を持っていたという。
アンジェラは、犬のために活動を続けることを生きがいにしていました。そんなアンジェラさんが、15日、犬たちと一緒に津波に流されて帰らぬ人となってしまった。[画像を見る] ニックさんは、取材陣の前で生前のアンジェラさんをこのように述べた。
妹のアンジェラは、私たち家族の中心的存在でした。[画像を見る] アンジェラさんは、自身のインスタグラムアカウント『ifthegloverfits』でトンガでの生活や、犬との暮らし、またその保護活動についてシェアしていたが、奇しくも最後となる投稿には、印象的な2枚の写真とともに、津波警報があったことが綴られていた。[画像を見る] アンジェラさんのアカウントには、多くのユーザーらからその死を悼むコメントが相次いでいる。
そこにいるだけで、周りがパッと明るくなるような、そんな美しい心根を持った女性でした。
美しいトンガのような国に住みたいという夢を実現させ、現地で大好きな犬の保護に取り組んでいたアンジェラは、いつも犬のことを話していました。
コロナの影響で2年ほど実際に顔を合わせておらず、去年のクリスマス後にズームで話したのが最後になってしまいました。その時にも、水上にある家の周りをズームで紹介してくれて、トンガでの生活を楽しんでいるようでした。
ジェイムズと共に、彼女はトンガの文化や人々を愛し、暮らしを愛していました。
短い人生ではありましたが、アンジェラの人生は充実していたのではないかと思います。私たち家族は、彼女を喪った悲しみに暮れていますが、彼女のこれまでの人生をとても誇りに思っています。
written by Scarlet / edited by parumo
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