双子の弟の罪を着せられ20年間服役していた兄。ようやく無実が証明され釈放
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アメリカ、イリノイ州シカゴで、20年前に起こった殺人事件で有罪判決を受けて服役していた男性だが、冤罪だったことが証明され、ようやく釈放された。
真の犯人は男性の双子の弟だ。弟は罪悪感から9年前に兄に自分がやったことを手紙で告白し、弁護士を通して自白したが、他にも犯罪を犯していたことから、信用できないと裁判所から却下されていた。
最近になって冤罪センターの上告により、別の裁判官が動いたことで無実が発覚、兄は晴れて自由の身となった。
・20年間冤罪で服役していた双子の兄
2003年、ケヴィン・デュガーさん(44歳)はライバルのギャングのメンバーを射殺したとして有罪判決を受けた。
しかし、2013年にデュガーさんの双子の弟カール・スミスが、刑務所内のデュガーさんに手紙で罪を告白。ギャングメンバーを射殺し、別のメンバーも負傷させたのは自分だと打ち明けた。
文面には、「罪の意識に押しつぶされて死んでしまう前に、胸の内を曝け出したい。兄よ、どうか許してほしい」と綴られてあったという。
銃撃事件が発生した当時、スミスは「自分はパーティー会場を去り、大麻を買いに行き、車で友人と酒屋に寄ってから帰宅した」と警察に話していたが、「いや兄とナイトクラブに行っていた」などと後に違うことを発言し、曖昧な供述をしていたようだ。
しかし結局、兄のデュガーさんが射殺事件の犯人として逮捕され、服役させられた。
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その間、スミスは2008年に侵入した住宅先で、当時6歳の子供の頭部を銃で撃ち、銃創を負わせるという罪を犯し、住居侵入罪とあわせて有罪判決を受け、現在99年の刑に服している。
そんな弟からの告白の手紙で真実を知ったデュガーさんは、自分の弁護士に真実を伝えるよう要請した。
2016年、スミスは宣誓供述書に署名した。だがその2年後、裁判所はスミスの自白は信用できないとして、デュガーさんの再審や釈放を拒否。そのため、デュガーさんは更なる年月を無実の罪で服役させられることを余儀なくされた。
事態が動いたのは、最近のことだ。ノースウェスタン大学の冤罪センターが上訴した後、別の裁判官がデュガーさんの事件を再検討し始めたのだ。
これにより、控訴裁判所の全ての証拠を審理する陪審員によって、デュガーさんが無罪である可能性が高いと判断されたという。
・釈放されたデュガーさん、20年ぶりに自由の身にA convicted Chicago felon who spent nearly 20 years in prison for murder was released after his identical twin brother confessed to the crime. "I have to get it off my chest before it kills me." https://t.co/5z8tySW6im
— FOX 32 News (@fox32news) January 28, 2022
1月25日の夜、シカゴのクック郡刑務所は、殺人罪で20年間服役していたデュガーさんをついに釈放した。
デュガーさんの弁護士ロナルド・セーフ氏は、メディアの取材でこのように述べている。
デュガーさんは、自由になることを喜んでいる。犯してもいない罪で逮捕された20年前に、彼が去らなければならなかった世界とは全く異なる今の世界に、彼がこの先順応できることを望んでいる。釈放された後、デュガーさんは刑務所の前で家族と再会した。しかし今後90日間は、釈放の条件として、移行施設に滞在することになっているという。
私たちは、州が正しいことを行い、この訴訟を却下することを期待している。
双子の兄に罪を着せて20年もの年月を刑務所に閉じ込めた弟のスミスは、自身が服役中に刑務所で「神」の存在を見たことが「物事を正さなければならない」と思わせ、真実の告白に繋がったと話している。
References:Chicago man released after 20 years in prison when twin brother confesses to Uptown gang murder - ABC7 Chicago / written by Scarlet / edited by parumo
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