祖先の評価は子孫しだい!武士道バイブル『葉隠』が説く孝行の心意気を紹介 (2/3ページ)
……文章に主語がないから断定は難しいものの、このセリフは『葉隠』口述者の山本常朝(やまもと じょうちょう)の主君であった鍋島光茂(なべしま みつしげ。佐賀藩第2代藩主)が発言あそばされたのでしょう。
請取(受け取り)人とは跡を継ぐ、祖先の事績を解釈するなどの意味が考えられ、祖先の評価まで高まるような振る舞いに努めることが子孫の孝行であると言っているのです。
現代でもよく「親の顔が見てみたい」などと言いますが、ネガティブなニュアンスだけでなく
「これほど立派な人だから、親御さんのすばらしい教育を受け、ひいては立派なご先祖様の血統を受け継いでいるのだろう」
と思わせるよう努める。過去は変えられなくても、未来なら努力次第で変えられる可能性があります。
立派な祖先のおこぼれにあずかるよりも、むしろ自分の努力で祖先の苦労を花開かせる……実に前向きで、人生にやりがいが感じられる生き方ですね。
終わりにそもそも、立派じゃないご先祖様なんていません。
記録があろうがなかろうが、生きていようがいまいが親から生まれなかった者は一人としてなく、今を生きているあなたまで、代々の血脈をつないできたのです。