DXによる組織変革を実現する「4つ」の段階 (2/3ページ)

新刊JP

その際、問題になるのが各段階に至るためにどのくらい時間を費やすのかという点だ。「短い時間で大きな変化」は理想だが、新規性が高い取り組みだからこそ見積りができない部分でもある。

ここで必要なことは「間違った判断をそのままに、かたくなに遂行していく」という進め方ではなく、「状況に応じた意思決定ができるよう、その機会を折り込み、実践とその結果からの学習でプランニングに変更をフィードバックする」(p.32より)という機動的な進め方だと著者は述べる。

どのような方向に進めばゴールに近づくのか。その舵を状況に応じて変えつつ、「ふりかえり」(活動の棚卸しをして問題を捉え、次の取り組みを決める活動)と「むきなおり」(目指すべきゴールや目的を捉え直し、その到達のために必要なことを洗い出して取り組んでいることを見直す活動)を実施しながら、段階を踏んでいく。

その段階の設計で捉える各段階のことを「ジャーニー」と呼び、本書では4つの段階パターンに分けて考えている。

■デジタルトランスフォーメーション・ジャーニーの「4つの段階」

その4つの段階について少しずつ説明をしていこう。

(1)業務のデジタル化
最初の段階では、DXによる組織変革を一過性のものにしないために見直すべきポイントが挙げられている。それが「コミュニケーション」のデジタル化であり、タスクマネジメントによる協働の型の実践だ。
コミュニケーションという最も根本的な部分から取り組むことに意外性を感じるかもしれないが、著者は「組織を変える」活動を進めていく上で、コミュニケーション環境が貧弱であったり、環境が整っていない場合は、それ自体が枷になると考えている。

(2)スキルのトランスフォーメーション
次の段階では、探索能力の組織的な獲得が求められることになる。
探索活動とは、仮説検証や実験、試行錯誤のことで、DXという命題を取り組む上で必要なケイパビリティだ。仮説検証や実験ときくと、新規事業に必要で、既存事業には必要ないのではないかというイメージを持つかもしれないが、既存事業でも探索のケイパビリティは求められる。

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