ジャニーズJr.本髙克樹「頭脳派アイドル」のロケ弁へのこだわりとは?

日刊大衆

ジャニーズJr.本髙克樹「頭脳派アイドル」のロケ弁へのこだわりとは?

第105回「津多屋」

 アイドルだって飯を食う。ジャニーズ事務所が2018年3月にYouTubeに初めて開設した「ジャニーズJr.チャンネル」は、肖像権保護の観点からインターネットに消極的だった同事務所が、定期的に動画配信を行う初の試み。

 ジャニーズJr.の7グループが曜日ごとに担当し、毎日午後8時に配信される。現在、月は特別枠で不定期だが、火曜は関西ジャニーズJr.が2組に分かれてローテーションで配信。以降は水曜にSnow Man、木曜にTravis Japan、金曜に7 MEN 侍、土曜に美 少年、日曜にHiHi Jetsが動画を投稿している。

 20年10月9日は「7 MEN 侍【究極のロケ弁】オリジナル弁当ドラフト会議!」と題し、メンバーめいめいのお気に入りのロケ弁当9個を用意し、「ロケ弁ドラフト会議」を行った。

 弁当の中から1人1つずつ食べたいおかずを選び、他のメンバーと被らなければゲットできるというルールを設定し、“究極のロケ弁”作りを目指す趣向だ。選んだおかずが被れば、ジャンケンによる争奪戦。いかに確実におかずを獲得できるかには駆け引きも必要だが、メンバーの食の嗜好もそこから見えてくる。

■“究極のロケ弁”作り

 ロケ弁はメイン出演者やプロデューサーの意向で固定されていたり、収録の都度、キャストやスタッフからリクエストを取って決める場合もあるそうだ。動画の9種とは以下の通り。

 上石神井の津多屋「のり2段 幕の内弁当」
大森の鳥久「特製弁当」
五反田のミート矢澤の「ハンバーグ弁当」
叙々苑の「カルビ弁当」
崎陽軒の「シウマイ弁当」
上高井戸のKIZAN(喜山飯店)「お弁当A」
三田のオーベルジーヌの「チキンカレー」
代々木上原の金兵衛「銀だら西京漬け焼き弁当」
ほっともっとの「から揚げ弁当」。

■早大創造理工学部経営システム工学科を卒業

 チェーンのほっともっとはまぁおまけとして、いずれもド定番なラインナップだ。仕出し専用でなくテイクアウトできる店が大半だから、ロケ弁としてではないが、筆者もすべて制覇している。

 鳥久のから揚げも絶品だが、中でこれぞ“究極のロケ弁”と唸らせられるのは、本高克樹と菅田琳寧も大好きという津多屋だろう。デパ地下(西武池袋本店と渋谷店)にも入っており、ご存知の方も多いかもしれない。

 数ある津多屋のメニューのうち、本高と菅田が一番に名指しした「のり2段 幕の内弁当」は帝国劇場での公演や、ロングスケジュールのステージで出ることが多いのだとか。

 本高はジャニーズ一の知性派で、Jr.の活動を半年休止して早稲田大学高等学院に入学。そのまま早大創造理工学部経営システム工学科を卒業、昨年4月には同大学院創造理工学研究科の修士課程に進学している。

 その頭脳をロケ弁発注時にも活かし?、「選んでくれている人に、結構自分で『津多屋欲しいです』って。実は操作してた」と内情を明かす。“操作”というくらいだから、わがままと捉えられないよう、巧妙にアピールしたのだろう。

■「味を大切に」を合言葉

 津多屋のサイトを見ると、冒頭の「ご挨拶」にはこうある。

〈昭和47年創業!!ドリフターズさんの「8時ダヨ!全員集合」からロケ弁を作り始め、おかげ様でお客様の口コミだけで営業してまいりました。 「味を大切に」を合言葉として食材に拘り、仕入れを吟味し、仕込みを丁寧に手作り品に力を入れ、お客様と笑顔でご挨拶が出来るように心がけております〉

 まさに「看板に偽りなし」で、津多屋は理想の和食弁当を提供する。しかも、高級料亭のそれではなく、あくまで家庭の味を追求。ハム・ソーセージ製造の「ローマイヤ」の営業職だった現社長の父が脱サラをして創業し、店名は石川県金沢市で加賀友禅の染め物師をしていた父の屋号から取っている。当初はほぼ家族経営で1日100食ほど作っていたが、ガスや水道代も払えないくらい大変な時期もあったという。会社員時代のコネで銀座の百貨店などに弁当を置いていたとか。

■“ロケ弁”の代表格

 ところが、配達車のドアに書かれた電話番号が『8時だョ!全員集合』の制作スタッフのお偉方の目に留まり、問い合わせに応じてサンプルを持参したら、「この味ならお願いできる」と即決。

 番組は毎回生の公開放送だったが、関東近県で行われる際には毎回150食納入したという。他の弁当屋と違い、津多屋はいつも同じのり弁でも「おかずが2品とか3品少しずつ変えていたり、旬の食材を使った炊き込みご飯だったり、バリエーションが豊富だった」のが継続して選ばれた理由だった。

 これををきっかけに様々なテレビ局に出入りする番組制作会社のスタッフ間で評判となり、津多屋はエンタメ業界の“ロケ弁”の代表格として定着。番組単位だと、TBSの『オールスター感謝祭』『マツコの知らない世界』、テレビ朝日『ミュージックステーション』『ビートたけしのTVタックル』『タモリ倶楽部』、フジテレビ『SMAP×SMAP』『とんねるずのみなさんのおかげです』『ダウンタウンのごっつええ感じ』などに納品。石原プロの催しからも大量に受注していたようだ。

■「味付け卵が美味しいんだよ~」

 詳細は省くが、筆者は以前、『マツコの知らない世界』に出演した際、かなり長く拘束されたので、津多屋の弁当を2食食べた。確か昼が「二色そぼろ幕の内弁当」、夜が「のり二段幕の内弁当」だった。

 最近はキャストとスタッフを分けず、一律で注文するのが主流のようだが、確か『マツコ』では出演者と製作陣でもトップはこちらの弁当を頼み、その他大勢は別の店から注文する、というような昭和チックなしきたりが残っていた。マツコデラックスはADにはっきり言うのだそうだ。「こっちを食べたきゃ、早く出世しな」と。

 ともあれ、「のり二段幕の内弁当」に関しては、有吉弘行がSNSで投稿したことでも話題になった。海苔と飯の間にはおかかが敷かれており、味付けがジャストでこれだけでも充分うまい。おかずも10種類も入っており、煮物などの味染み加減が抜群で飽きさせない。本高は動画で「味付け卵が美味しいんだよ~」と言っていたが、必ず入っているわけでもなさそう。

 しかし、そう言っておいての陽動作戦かと思いきや、ちゃんと本命というオチがついた。しかも、中村嶺亜と被った挙句、ジャンケンで勝利するという結果に。まぁ、芸能人はいつもロケ弁。

 筆者もグラビア誌での編集者時代、同じ経験をしているが、撮影期間の昼食は毎日店屋物の出前だった。それがテレビだともっと大人数だから、運搬しやすい弁当になりがちだ。週に何度もロケ弁を食べるので、チョイス次第で当日のキャストやスタッフのテンションさえ変わってしまう。そして、収録時の食事に気を遣う番組は自ずと長寿か高視聴率だったりする。『マツコ』がその典型だろう。

 しかし本高君、津多屋を一推しする大人の面を見せながらも、ミート矢澤の「ハンバーグ弁当」が登場するや、「大本命」とも口にして腹ペコ男子をむき出しにした。こちらも帝劇で1日だけ出る、ご褒美弁当のようだ。

 曰く「もらった時の動画とか、ぼくらは(ジャニーズJr.の公式エンタメサイトの)ISLAND TVも撮りましたもんね」。日常をエンタメ化するちゃっかり商法だと、この台詞からもわかるが、ゆくゆくはさらにもう一工夫が本高の頭脳に求められるのかもしれない。

(取材・文=鈴木隆祐)

7 MEN 侍【オリジナル弁当】究極のロケ弁ドラフト会議!
https://www.youtube.com/watch?v=WRJySILPbxM&list=PLBw8EmMNM8vynEfF2fnLw2vGRfs98eoui&index=85

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