監督の失恋で制作中止になった映画も?『蜜月』公開中止だけじゃない、映画業界のセクハラ問題はほかにも (1/2ページ)

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松江哲明監督
松江哲明監督

 榊英雄氏が監督、プロデューサーを務めた映画作品『蜜月』が公開中止となった。榊氏は映画へのキャスティングを持ちかけ、4人の女優に性的関係を強要したと『週刊文春』(文藝春秋)ならびに同誌のウェブサイト「文春オンライン」に報じられた。榊氏は謝罪文を発表したが、被害者として報じられた人物を「事実の是非に関わらず渦中の人」と表記するなど物議を醸している。さらに、映画は「性暴力」を扱っていたため、余計に批判を集めてしまったと言える。

 映画監督のセクハラ案件と言えば、2020年に亡くなった韓国の故キム・ギドク監督が、複数の出演女優から性被害を訴えられたケースが知られる。さらに、アメリカのハリウッド映画の大物プロデューサーであるハーベイ・ワインスタイン氏が、レイプと性的暴行の罪で禁錮23年の判決を受けたケースもある。

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 日本においても、こうした例は存在する。

 2021年には遊山直奇監督が、出演者の千尋氏からセクハラ被害をネット上で告発されている。詳しい経緯は「映画監督・遊山直奇の映画『マーダーボード』制作中止の経緯において行われたハラスメントについて俳優が告発」として、togetterにまとめられている。

 千尋氏の主張は、映画『マーダーボード』の出演を通じて監督が千尋氏に好意を寄せるが、彼女に恋人がいるとわかると監督は「失恋」したとして、一方的に製作中止を伝えられた。これはセクハラ、パワハラではないかというものだ。

 これに対し、遊山氏は概ね事実関係を認めるものの、映画の製作中止に関しては制作費や技術的な側面もあったと主張していたが、後に関連ツイートを大量に削除し物議を醸した。映画監督と出演者という非対称的な関係から生じる問題を浮き彫りにしたと言えるだろう。

 同様のケースでは、2017年の松江哲明監督の例もある。10年前に製作公開された『童貞。をプロデュース』の出演者、加賀賢三氏から性的強要があったと訴えられたのだ。

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