周囲の電波を電気に変える未来の技術が登場

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周囲の電波を電気に変える未来の技術が登場
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 電波から電気を作り出す、そんなSF映画にでも登場しそうな装置がアメリカ・サウスフロリダ大学で開発されたそうだ。

 その装置は、電磁波(光)の波長よりも細かな構造体を利用して、物質の電磁気学(光)的な特性を人工的に操作した疑似物質「メタマテリアル」で作られたアンテナだ。

 電波を効率よく吸収してそれを電気に変換する。電気が関連するあらゆる産業を大きく変える威力を秘めているという。

・周囲の電波から発電
 電波を電気に変える技術は、何年も前から研究されている。だが、それは簡単なことではなく、得られるエネルギーよりも消費されるエネルギーの方が大きいのが当たり前だった。

 しかし最近ではその状況が変わりつつある。まず、Wi-Fi、GPS、Bluetoothといった通信技術が普及したことで、身の回りを飛び交う電波が増えた。

 もう1つは、「メタマテリアル」の分野に進展が見られたことだ。これは光などの電磁波の波長よりも細かい構造を利用することで、物質の電磁相互作用現象を人工的に作り出す疑似物質である。

 こうした技術の進歩のおかげで、電波から発電するというかつての夢物語が現実的なものになった。

 今回、サウスフロリダ大学のグループが開発したのは、メタマテリアル製のアンテナだ。

 電波の吸収効率がきわめて高く、アンテナに取り付けられたダイオードに高電圧を流すことができる。

 エネルギー効率が高く、弱い電波でも電気に変換できるので、たとえば「部屋の中にあるデバイスに電波で通電・充電」できるようになると、研究グループのクレイトン・フォーラー氏は説明する。

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image credit: JIANGFENG ZHOU AND CLAYTON FOWLER

・基地局の電波で発電できることを実証
 『Optical Material Express』(2022年2月28日付)に掲載された実験では、0.7~2.0GHzの電波からアンテナが収穫したエネルギー量を計測。さらに電波の周波数を変えながら、エネルギーの収穫量に影響が出るのかどうかも調査された。

 その結果、携帯電話の基地局から100メートル離れたところの強さに匹敵する電波で、100マイクロワット発電できることが確認されたという。

 それどころか着信中の携帯電話のすぐそばにアンテナを置くだけでも発電できた。

 「基地局を利用して発電した方が実用的とはいえ、アンテナの発電能力は実証されました」と、ジョウ・ジャンフェン氏は話す。

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photo by Pixabay

・世界から電線がなくなる日も近い?
 研究グループによれば、このアンテナ技術はエネルギー産業を大きく変えるとのこと。

 ジョウ氏によれば、電線やバッテリーを省略できるので、電気のコスト削減・信頼性の向上・効率化につながるという。

 「温度・照明・動きなどをチェックするスマートホームのセンサーや、建物や橋の構造をモニタリングするセンサーなど、そう簡単にはバッテリー交換できない場所に使えるでしょう」とジョウ氏は説明する。

 携帯型アンテナを開発すれば、移動中やデバイスの利用中にこっそり発電してもらったり、なんて使い方もできるようになる。

 エネルギーをより持続可能かつ効率的なものにしてくれる新しいアンテナなら、「未来はもっとパワフルで、効率的になることでしょう」とのことだ。

References:Metasurface-based antenna turns ambient radio | EurekAlert! / / written by hiroching / edited by / parumo


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