「戦争反対」生放送で抗議したロシア人女性、ドイツメディアの特派員に 現地では解雇を求める運動も (2/2ページ)
今後さらなる罰金を科される可能性があることや、黙ってウクライナ侵攻を見届ける選択は自分にはなかったことを告白していた。
2つ目の記事は4月15日に公開され、ロシア政府系テレビ局の報道やロシア社会の現状を紹介。ロシア政府系のテレビ局は政府にとって都合のいいことばかりを報道しており、その時に使える単語は限定されていたこと—例えば「戦争」ではなく「特別軍事作戦」という単語を使用して報道しなければならなかったこと—、また現在、ロシアで平和主義者は裏切り者と呼ばれていることなどが伝えられている。多くのドイツ人が記事を引用してSNSに投稿しており、「読んでほしい」「信頼できる記事」というコメントが寄せられるなど反響は大きい。
一方で、否定的な声が全く出ていないわけではない。現在ロシアから出て別の国で働いていると思われるほかのロシア人ジャーナリストからは「彼女の行動は敬意に値するがロシアでリスクを冒して他国に渡ったのは彼女だけではない」「ほかにも数十人のロシア人ジャーナリストがヨーロッパで仕事を探している」といった声がSNSを通じて出ており、オフシャンニコワ氏が特別扱いされていると感じている人もいるようだ。
またドイツ国内でも一部のメディア関係者らがSNS上で「彼女は最近までロシアの嘘を作り上げる一人だった」「彼女が何年もプロパガンダで働いていたという事実はどうなるのか。同紙の評判を台無しにしなければいいが」と発信し、オフシャンニコワ氏の過去を疑問視する人も少なくはない。実際、現地ではドイツ在住のウクライナ人らが「Axel Springer」社の前に来て、過去にオフシャンニコワ氏の解雇を求めるデモ活動をしているという報道も出てきている。
ドイツ在住の日本人は、ドイツ人は多くの人に反対されながらも意見をはっきりと言う人が好まれるため今後活躍が期待されるとしながらも、「ドイツ人はメディアにだまされることなく自分の目や耳で聞いたものを信じる傾向にある。そのため”流行”のような形でオフシャンニコワ氏を受け入れることは考えづらく、今後シビアに彼女の記事を見て判断していくこととなるだろう」と分析した。
オフシャンニコワ氏の抗議は素晴らしいといえよう。しかし彼女がドイツで受け入れられるかどうかは、彼女が発信するものを見てからになりそうだ。