日本ハム・新庄監督、清宮ら若手に不満? 笑いを交えながらもダメ出し、愛情に応える日はまだ遠いか (1/2ページ)
北海道日本ハムファイターズがセ・パ交流戦初戦(5月24日)を、サヨナラ負けで落とした。試合後の新庄剛志監督の第一声は、「いや~、良い試合でしたね」だった。間髪を入れず、こう続けた。
「内山(壮真)クン、あそこでバックスクリーン放り込むんだからね。最後の村上(宗隆)クンも。あそこで打つんだから、素晴らしいですよ」
相手のヤクルト選手しきりに褒めていた。
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「あそこ」とは、独特の緊張感に包まれていた場面のこと。チャンスとピンチのことだ。同日のインタビューでは、この言葉が繰り返し使われていた。
8回裏、2死走者無しで代打登場した内山は、前イニングで日本ハム打線を封じ込めたチームの勢いをそのままバットに乗せ、同点ホームラン。村上は延長戦の緊迫感の中、サヨナラ2ランを放った。
現役時代の新庄監督はその独特の緊張を楽しみ、無類の勝負強さを発揮していた。勝敗を決める“あそこ”を、モノにできる力が若い日本ハム選手には養われていないわけだ。
「新庄監督と言えば、敬遠球を打ち返してサヨナラ勝ちした試合も有名です。当時、敬遠球を打つ練習もしていたんですから」(ベテラン記者)
試合後にヤクルト選手を称賛したことだが、見方を変えれば、延長10回表の自軍の攻撃を悔やんでいたとも解釈できる。
無死満塁、絶好のチャンスだった。だが、4番・清宮幸太郎、5番・万波中正、6番・宇佐見真吾が凡退し、1点も挙げることができなかったのだ。
「打順はほぼ日替わり。新庄監督は勝敗に関係なく、その日の試合映像を何度も見直し、ギリギリまで打順を考えています」(球界関係者)
「清宮の4番」は、4月21日以来。4番抜てきの理由を聞かれ、「なんか、神宮、慣れているらしいんじゃない?」と返し、笑いを誘った。
確かに、清宮は早実時代、この神宮球場で何度も試合をしてきた。