地球温暖化でワインの味が化学的に変わりつつある (1/6ページ)

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地球温暖化でワインの味が化学的に変わりつつある
地球温暖化でワインの味が化学的に変わりつつある

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 ワインの原料となるブドウの品質は、気候などの栽培条件によって大きく左右される。地球温暖化はその土地ならではのワインの味を台無しにしてしまう可能性があると、生産者たちは懸念している。

 ただ味が変わるだけではない。2020年カリフォルニア州で起きた大規模な山火事では、ナパのワインに灰皿のようなニオイが付着し、生産者たちをパニックに陥らせた。

 今ワイン生産者たちは、温暖化が進む中で、これまで通りの高品質かつ個性豊かなワイン作りを続ける方法を模索しているという。

・ワインの味を科学的に変えてしまう気候変動
 異常気象は丈夫なブドウの木すら枯らしてしまうが、見えない変化をももたらす。それはブドウの実の化学的な変化だ。

 ワインの味わいは、ブドウに含まれる「糖」「酸」「第二化合物」のバランスによって生み出される。糖は光合成によって蓄積され、ブドウが熟れることで酸が分解される。

 第二化合物はブドウの代謝に必要な化学物質以外のもので、例えばブドウに赤みを与え、紫外線から守る「アントシアニン」や、ワインに苦味や渋みを与える「タンニン」(ブドウが虫や動物から身を守るためのもの)がある。

 これら3つの成分は、土壌や降水量など、いくつもの環境要因によって左右されるが、中でも最大の影響を与えるのが気温である。
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