「夜明け前に目覚めたら、ベッドから両親が消えていた。家の中を探すと、床に血だまりが出来ていて...」(岡山県・20代男性) (1/4ページ)
シリーズ読者投稿~あの時、あなたに出会えなければ~ 投稿者:Wさん(岡山県・20代男性)
Wさんはある朝、目が覚めたら一緒に寝ていたはずの両親がいないことに気がついた。
寝室を出て家の中を探していると、階段の下に血だまりが出来ているのを発見し......。
<Wさんの体験談>
まだ私が4歳ほどの幼児だった、ある朝のこと。普段は寝起きが悪いのに、その日だけ何故か早朝5時ごろに目が覚めた。
そして、同じベッドで一緒に寝ているはずの両親の姿が見えないことに気がついたのだった。
リビングに行く途中、血が...不思議に思いつつも、寝室のあった2階からリビングのある1階へと降りようとした時、階段を降りた先に血溜まりがあるのを発見。
慌てふためき混乱しながらも、私は「血があるから、おそらく両親は病院に行ったはずだ」という推測を立てた。
そして、1人で走って病院に行くことを決意した。
パジャマのまま、玄関の鍵も開けたまま、ぶかぶかの靴を急いで履いて、私は夜明け間近の道路へ駆け出した。
もしかしたら車に轢かれていたかもしれないし、怪しい大人に誘拐されていたかもしれない。田舎なので、田んぼや用水路に落ちていたかもしれない。
今考えるとなんと無謀で危険な行為だろう。
車通りの多い交差点で、見知らぬおじさんが...車通りがそこそこ多い交差点に差し掛かった時、一人のおじさんが私に声をかけてきた。作業服のようなものを着た中年の男性だ。