47都道府県「冬に食べたい!」最新ご当地ラーメン“激うま”No.1「日本全国!絶品麺MAP」2022年冬
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朝晩の冷え込みが日に日に強まり、ラーメンのおいしい季節がやってきた。
『週刊大衆』が2021年12月に掲載した「ご当地ラーメン 冬のNo.1決定戦」。ランキングは下の表の通りだが、その反響は大きく、地元の逸品も取り上げてほしいという声が殺到した。
■前回のご当地ラーメンベスト10
第1位 喜多方ラーメン(福島県)
第2位 博多ラーメン(福岡県)
第3位 東京ラーメン(東京都)
第4位 熊本ラーメン(熊本県)
第5位 津軽ラーメン(青森県)
第6位 台湾ラーメン(愛知県)
第7位 富山ブラック(富山県)
第8位 徳島ラーメン(徳島県)
第9位 播州赤穂塩ラーメン(兵庫県)
第10位 札幌ラーメン(北海道)
そこで今回、本誌が有識者を集めて結成した「日本大衆メシ審議委員会(JTMC)」は、全国のご当地ラーメンを改めて調査。この冬に食べたい一杯をリストアップ(最終ページの表を参照)した。本文では、最新トップ10を紹介したい。
■ラーメン支出額で日本一に輝いた新潟市
まず、第10位は「長岡系ラーメン」(新潟県)。同県は5大ラーメンを有する激戦区。他の「新潟あっさりしょうゆ」「新潟濃厚みそ」「燕三条背脂」「三条カレー」の各ラーメンと票が分散したようだ。
そのため、上位こそ逃したが、味は全国トップクラス。本誌連載でもおなじみ、フードジャーナリストのはんつ遠藤氏は、こう言う。
「すりおろしたショウガを入れた、特製のしょうゆスープがウリです。特に、人気店の『青島食堂』(長岡市)は、ショウガの風味が際立ち、食べると体がポカポカと温まります。秋冬にこそ食べたい一杯です」
ちなみに、新潟市は、2021年の年間1世帯当たりのラーメン支出額で、初めて日本一に輝いた。
「13年から8年連続で日本一だった山形市を破っての快挙でした。ただ、支出額の差は、ごくわずか。そのため、両市は翌年に向けて、市内でラーメンイベントを仕掛けるなど、新たな勝負が始まっています」(グルメライター)
例年通りなら、22年分の結果は、来年の2月に発表される。新潟市が連覇を達成するのか、要注目だ。
■みそカレー牛乳ラーメンはつい飲み干したくなるおいしさ
第9位には「みそカレー牛乳ラーメン」(青森県)が選ばれた。ご当地ラーメンにも精通する、B級グルメライターの田沢竜次氏が、その魅力を語る。
「いかにもB級っぽい名前ですが、深い味わいのラーメンです。特に、みそのコクとカレーのスパイス、牛乳のまろやかさを絶妙に融合させたスープは、つい飲み干したくなるおいしさ。青森県内には、元祖の『味の札幌 大西』(青森市)をはじめ、多くの店で提供されています。他県ではなかなか味わえないので、訪れた際は、ぜひ」
■『マツコの知らない世界』で話題に
しょうゆ、みそに続き、人気ジャンルのトンコツがランクイン。第8位は「宇部ラーメン」(山口県)だ。
「トンコツといえば九州」という気もするが、宇部ラーメンは、知名度が急上昇中の注目株だという。
「21年3月放送の『マツコの知らない世界』(TBS系)の、ご当地ラーメン特集で取り上げられて話題に。同年11月には、将棋の藤井聡太五冠が、第34期竜王戦で宇部市に滞在中に食べたことが、全国ニュースになりました」(前出のグルメライター)
特徴は、“くさうま”と評される超濃厚スープだ。
「かつて炭鉱で栄えた宇部の食堂で、『久留米ラーメン』を独自に進化させて誕生した味だとか。塩気のきいた脂タップリの、独特の匂いがする茶濁色のトンコツスープが、中太麺にガッツリと絡みます。どこか、背徳感のある食べ心地です」(前同)
■お茶の産地で根づいた麺
同じく、地元の人々の生活に合わせて進化したのが、第7位の「志太系ラーメン」(静岡県)だ。以下は、同県在住の読者からの投稿だ。
〈明治期からお茶の産地として栄え、玉露の三大名産地の一つに数えられる旧志太郡(現・藤枝市)は、早朝から働く人が多く、仕事帰りに朝、ラーメンを食べる文化が根づきました。あっさり味の中華そばを出す店が多く、それを“温・冷”の2杯セットで食べるのが流儀。朝の静けさの中、仕事帰りの男たちの麺をすする音が、店内に鳴り響く。それが、私の原風景ですね〉
この2杯セットの文化を作った老舗『マルナカ』(藤枝市)は、今も健在。朝8時半から多くの客が訪れる人気店だ。
■京都の人々が愛する真っ黒な濃厚スープ
第6位には「濃厚しょうゆ系京都ラーメン」(京都府)が選ばれた。
「真っ黒な濃厚しょうゆスープに、チャーシューや特産の九条ネギが山盛り。そのジャンクな見た目と味は、東京の『二郎系ラーメン』に通じるものがありますね」(前出の田沢氏)
上品で淡泊な味の多い京都グルメ。一方で、こうしたジャンクな食べ物がひっそり存在することには、理由があるようだ。
「日本屈指の観光地のため、観光客向けの飲食店と、地元の人向けの店が完全に分かれているんです。だから、発見されにくい。もし本当に、ローカルな京都ラーメンを探すなら、観光エリアではなく、住宅街にある店を狙いましょう」(前同)
■濃厚なうま味を持つ老鶏を
続く第5位は、京都ラーメン以上に地元密着型の「笠岡ラーメン」(岡山県)。
「笠岡市で養鶏業が盛んだった頃に誕生した、濃厚なうま味を持つ老鶏をスープや具に使ったしょうゆラーメンです」(前出の遠藤氏)
県外では、なかなかお目にかかれないが、その味わいは、ラーメンマニアの間で伝説化している。
「特に味わってほしいのが、チャーシューの代わりに入った、カシワの煮鶏。噛み応えがあって、じわじわと口内にうま味が広がるので、酒の肴にピッタリ。本場の笠岡ラーメンを楽しむなら、ビールは欠かせませんね」(前同)
■トンコツ、鶏ガラ、ホタテ貝柱などうま味が絶妙
表彰台まであと一歩の第4位は「函館塩ラーメン」(北海道)に決まった。農林水産省のウェブサイトでは、北海道の“郷土料理”としてラーメンが取り上げられるほど。全国区の「札幌みそ」と「旭川しょうゆ」が激しい争いを繰り広げているが、ラーメンの歴史を感じたいなら、函館塩の一択だと、遠藤氏は言う。
「中国から日本へラーメンが伝来した際、本場の塩味の動物性スープに獣臭さを感じた当時の日本人は、しょうゆタレなどを加えて改良しました。一方で、ロシアなど肉食文化圏と交流があった函館の人々は、動物性スープに抵抗感が少なく、そのまま塩味が残ったといわれています」
そのスープは函館で日本式の進化を遂げ、より繊細な味となった。「トンコツ、鶏ガラ、ホタテ貝柱などのうま味が絶妙に合わさって、改めてスープのおいしさを実感できます。その滋味深さは、飲み会の後のシメの一杯に最適ですよ」(田沢氏)
■いよいよトップ3!九州トンコツ系の源流
さて、いよいよトップ3の発表だ。第3位は「久留米ラーメン」(福岡県)に決定。全国で一大ブームを巻き起こした、「九州トンコツ系」の源流である。
「トンコツの風味が際立つ、野趣あふれるスープが特徴。他県でも受け入れやすいようにマイルドになったトンコツに慣れた人は、味の濃さに衝撃を受けると思います。けど、それがクセになる!」(前同)
『博多一風堂』『一蘭』などチェーン店の全国展開で、今やどこでも味わえる定番となった九州トンコツ系。最近は、定番へのアレンジが流行中だとか。
「トンコツラーメン店が飽和状態になった福岡県などでは、スープにアレンジを加え、違いを出すのが主流です。最近は、マー油やニンニクを加えた、『熊本ラーメン系』が注目されています」(遠藤氏)
■ラーメン王国・山形の逸品
第2位は「鶴岡しょうゆラーメン」(山形県)。新潟市と山形市のライバル関係は、前述の通り。ただ、ラーメン王国の山形には、もともと県内に数多くのご当地麺がある。
「その代表格が、国内屈指の有名店『琴平荘』(鶴岡市)をはじめとする、鶴岡しょうゆ系です。元が旅館だった琴平荘は、宿泊客の少ない冬場に、大広間で中華そばの提供を始めました。毎年10月〜翌年5月の限定営業なので、これからの時期が狙い目ですよ」(前同)
鶴岡しょうゆ系のスープは、全国のラーメンでもトップクラスの、さっぱりした味わいだ。田沢氏は、こう分析する。
「山形の名物に冷やしラーメンがあり、そのスープは、冷えると固まる動物性の脂を使わず、しょうゆとだしの風味が軸です。そんな透明感のあるスープに慣れ親しんだ県民の舌が、鶴岡しょうゆの、あっさりしたスープを育てたのでは」
■最注目の1位は!青竹打ちの極上食感
そして、JTMCの大激論の末、栄えある第1位に輝いたのは、『佐野ラーメン』(栃木県)。遠藤氏、田沢氏とも太鼓判を押す、今、最注目のご当地麺である。
「昔の“東京風”によく似た、ホッとするおいしさの中華そばで、中高年にはたまらないはず。店によって、微妙にスープの味わいが異なるのも特徴で、食べ歩きも楽しめます」(前同)
また、その成り立ちも高評価のポイントに。
「佐野ラーメンは、元は地元の中華屋で出される日常食でしたが、おいしさが評判を呼び、一気に全国へ広がりました。まるで、ローカル演歌歌手が、いつの間にか全国的スターになったような、そんな経緯も含めて魅力的ですね」(同)
■最新のトレンド
さらに、遠藤氏は、最新のラーメントレンドにも乗っていると言う。
「手もみのように食感を楽しめる麺が、今の主流。その点、佐野ラーメンは“青竹打ち”というシコシコ食感の平麺を使っているので、ピッタリです。現地では、麺づくりの工程を眺めながら、食べられる店もありますので、訪れてみては」
本誌を片手に、全国のご当地ラーメンを味わってみてほしい。