日テレ・玉森裕太『祈りのカルテ』に「重大欠点」!『PICU』『トラベルナース』との際立つ違い
KisーMyーFt2の玉森裕太(32)主演の土曜ドラマ『祈りのカルテ~研修医の謎解き診察記録~』(日本テレビ系)の第9話が、世帯平均視聴率が5.3%(ビデオリサーチ社調べ/関東地区)と、前回から1.1ポイントダウン。今期の医療系ドラマが好調な中、本作だけ低迷状態から抜け出せなかった。
同ドラマは、現役医師で作家の知念実希人氏の同名人気小説が原作。純正医科大学附属病院の研修医・諏訪野良太(玉森裕太)が、人の顔色を読み、カルテを読み解くことで、ワケありの患者たちの“心の謎”を解き明かす、心温まる医療ミステリー。
12月10日放送の第9話は、諏訪野は腎臓内科で研修を受け、指導医の大賀寛太(片桐仁/49)と末期腎不全の患者・桐生鈴音(植原星空/16)を担当することに。17歳の鈴音は3年前から血液透析を受け続け、いよいよ明日、ドナーである母親から生体腎移植手術を行う予定だ。
ところが、鈴音の血液検査の結果、肝臓の数値に異常が見つかる。大賀は「原因が分からない以上、手術はできない」と移植の延期を決定。すると、鈴音の母親は「困ります!」と大慌て。実は、移植をして体が回復することを条件に、鈴音は結婚を控えていて……という展開。
また、前回のラストで、諏訪野が自宅で倒れているところを発見した広瀬(原田泰造/52)は、純正医大に搬送され、意識を取り戻す。研修医時代の同期だった、外科医・冴木(椎名桔平/58)が検査を勧めると、広瀬は末期のガンに侵されていることを告白し、病院から姿を消してしまう。
■『PICU』『ザ・トラべルナース』との違いは?
玉森の研修医の同期に池田エライザ(26)、先輩の指導医に椎名や松雪泰子(50)、斉藤由貴(56)など豪華な俳優陣だが、視聴率は最高で6.9%と奮わない。今期の医療系ドラマ『ザ・トラベルナース』(テレビ朝日系)が、全話平均視聴率12.1%だったのに比べると、物足りない数字だ。
また、見逃し配信サービス「TVer」でも、お気に入り登録数が57.6万人と伸び悩み、『PICU』(フジテレビ系)の102万人(ともに12月14日現在)に遠く及ばない。視聴者からはツイッター上で、「問題解決の描写がワンパターン」という批判の声があがっていたが、不調の原因はそれだけではなさそうだ。
「まず、2作品とは主人公の成長の描き方の差が大きいですね。『ザ・トラベルナース』は岡田将生(33)演じる、意識高すぎで感じの悪いナースを一人前にするため、命がけで“ナースとは何か?”を諭していく、中井貴一(61)演じるスーパーナースという最強メンターの存在が大きかった。
一方、『PICU』は吉沢亮(28)演じる小児科医が、大竹しのぶ(65)演じる母親の愛に支えられながら、同僚の医師や看護師とともに、小児患者の命に向き合う姿がリアルに描かれた。『祈りのカルテ』も諏訪野の成長が描かれてはいるんですが、周辺の物語に重きが置かれていて、主人公への思い入れが深くならなかったんですよ。そのへんの差は大きいでしょうね」(ドラマライター・板橋六郎)
1話完結で研修先が毎回変わり、カルテに潜む謎を解くという、繰り返しの展開がカタルシスに欠け、飽きられてしまったのもあるようだ。俳優陣はがんばっていたが、設定と物語の構成がアダになったのかもしれない。若手の演技派として知られる玉森だけに、次回作こそは期待したい。
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