ON、大谷翔平、村上宗隆…新旧プロ野球スター大集合!セ・パ「最強ベストナイン」激突!読者1000人投票ドリームマッチ開幕

日刊大衆

写真はイメージです
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 プロ野球ドリーム企画。1000人の読者投票をもとに、本誌が選んだ新旧の歴代スター選手たちによる、夢の“誌上オールスター”の開幕だ。「最強」をキーワードに選ばれたセ・パの新旧ベストナイン。はたして、その顔ぶれとは。

 なお、複数球団に在籍した選手は、印象深い球団でのノミネートとなっている。(文中一部=敬称略)

■セ・リーグの先発マウンドは!

 まずはセ・リーグ。先発マウンドを託すべきは、やはり唯一無二、400勝投手の“カネやん”こと金田正一(国鉄)しかいないだろう。

 左腕では歴代最速と、もっぱら。その現役時代を知らない読者からも、「本人が“160キロは優に出た”と豪語していた全盛期を生で見たかった」(50・会社員)という声は多い。

「金田さんは、“ワシはストレートとカーブで十分。それを3種類のフォームで投げ分けた”と話していて、それで400勝を積み上げたわけですから、まさに前人未到のレジェンドです」(スポーツ紙記者)

■中継ぎには“火の玉ストレート”抑えは江夏豊

 先発完投型の金田には不要かもしれないが、中継ぎには“火の玉ストレート”の藤川球児(阪神)。そして、抑えには江夏豊(阪神)を配したい。

「通算243セーブ、218ホールドの球児にはストレート一本で投げてほしい。江夏は、南海に移籍した後に抑えに転向しましたが、阪神のエースとして、王貞治から354個目の三振を奪って、シーズン記録を塗り替えた68年当時の彼に、抑えを任せたいですね」(前出のスポーツ紙記者)

■バッテリーを組む捕手は“野村IDの申し子”

 そんな個性派投手陣とバッテリーを組む捕手は、“野村IDの申し子”古田敦也(ヤクルト)。

「長嶋監督も惚れ込んだ本物の本塁打アーチスト」(63・自営業)と、阪神打線を支えた田淵幸一と意見が分かれたが、総合力では古田に軍配が上がった。

 阪神時代にバッテリーを組んだ江本孟紀氏は、こう語る。

「総合力という点では古田に異論はないが、全盛期での勝負なら田淵さんのほうが上かも分からんね。金田さんなら古田に、きっと、こう言うよ。“バタバタするな。ジッと構えとけ!”って(笑)」

■王貞治・長嶋茂雄に新旧二遊間が加われば鉄壁の布陣

 内野陣は、「一塁と三塁は、この2人しかいない」(55・公務員)、「ONが大谷はじめ、今の投手たちを打ち崩せるのか興味がある」(42・自営業)など、王貞治(巨人)、長嶋茂雄(巨人)は圧倒的な得票数で選出された。

 この“ON”に、高木守道(中日)&坂本勇人(巨人)の新旧二遊間が加われば、鉄壁の布陣と言える。

 坂本に関しては「プレーは申し分ないが、いかんせん私生活が……」(70・無職)と、手厳しい意見も。

 坂本のプロ入り当時、巨人ヘッドコーチでもあった伊原春樹氏が、こう話す。

「例の件(元交際女性とのLINE流出)が出たときは、私も電話して“何やってんだ”と怒ったけど、こと野球に対しては、クソがつくほど真面目な男。ショートで、あれだけ打って守れる選手は他にいない」

 一方、“ミスタードラゴンズ”高木は、ベストナイン7回を誇る名二塁手。その能力の高さは、高校時代から知られていた。

「守道さんはけっして自分では大きいのを狙わない。サッカーでいえば、パスワークが抜群にうまい打者だったよね。自分で打つのは1試合に1本でいい。最初からそんな割り切りができる職人肌だった」(江本氏)

■“赤ヘル”山本浩二、“ゴジラ”松井秀喜も

 外野陣には、“赤ヘル”山本浩二(広島)、“ミスタースワローズ”若松勉(ヤクルト)、そして“ゴジラ”松井秀喜(巨人)と、セ界を代表する打者がズラリ。

 ここに、三塁のポジションをミスターに譲った現役最強打者の村上宗隆(ヤクルト)がDHで加われば、超強力打線が完成する。

「ONと村上がクリンナップに並べば、怖くて簡単にはストライクを投げられませんよ」(スポーツ紙デスク)

■パ・リーグ伝説のピッチャー

 続いて、パ・リーグのベストナインを発表しよう。

 セ・リーグ打線に立ちはだかるのは、「1シーズン42勝」「日本シリーズ4連投」など、数々の伝説を誇る稲尾和久(西鉄)だ。

「登板756試合で通算防御率1点台は、もはや天文学的数字。制球力が抜群で、スライダーは消えるともいわれていた」(前同)

 中継ぎには、現日本記録保持者で、前人未到400ホールドに、あと20と迫る現役の宮西尚生(日本ハム)。

「地味ながら左サイドから投げるキレのあるストレートは見ていて気持ちいい」(47・会社員)と、特に玄人ファンから支持を集めた。

 そして、抑えは「一度、守護神で見てみたい」(45・運送業)との声に応え、大谷翔平(日本ハム)をDHとの二刀流で抜擢した。

「22年の大谷の奪三振率は驚異の11.87。これはア・リーグでトップの成績ですから、抑えでも確実に通用するでしょう。1イニングだけなら、170キロ近く出るのでは。ONと対戦すれば、名勝負が生まれること必至です」(スポーツジャーナリスト)

■弱肩を送球でカバーする野村克也

 そんな投手陣をリードするのは、野村克也(南海)しかいないだろう。

「野村さんは捕手としては弱肩だったけど、あれで、実は福本(豊)の盗塁を何度も刺している。スライディングが、ちょうど来るベースの縁に目がけて、寸分違わぬ送球ができる。そのへんは、さすがだよね」(江本氏)

■清原和博や落合博満、超強力布陣

 バックを守る内野陣には、“番長”になる前の清原和博(西武)、落合博満(ロッテ)、“野武士”中西太(西鉄)、“トリプルスリー”松井稼頭央(西武)と、こちらもセ・リーグに勝るとも劣らない強力な顔ぶれだ。

 遊撃手がライナーと思ってジャンプした打球が、そのままスタンドに突き刺さった……という中西の豪打エピソードは今も語り草。

 中西を指導者としての師と仰ぐ伊勢孝夫氏は、振り返る。

「敵同士だった近鉄時代は、試合前の中西さんらの偵察もよくしていたけど、他とは迫力が違った。一番は手首の強さ。ケガさえなければ、もっと記録を作っていたやろうね」

 そんな中西が4度も王手をかけながら逃し続けた三冠王に、三度も輝いた落合博満は、デビュー当時の二塁手部門で選出。

 同じ二塁手では、メジャーでも活躍した井口資仁(ダイエー)や、いぶし銀の大石大二郎(近鉄)、辻発彦(西武)らも票を集めたが、守備には目をつぶって落合を選出。

「落合が出てきたとき、逆方向にいともたやすく本塁打を打つ、あの打撃には“とんでもないやつが現れた”と衝撃を受けたよ。当時のロッテは、ひときわ狭い川崎球場とはいえ、軽く当てただけのような打球でもフェンスを越えちゃうんだから参ったね」(伊原氏)

■福本豊やイチロー…歴代最強ヒットメーカー

 一方、外野陣にもパ・リーグを象徴する名うてのヒットメーカーがそろった。中でも阪急黄金期を支えたリードオフマン、当時の世界記録となる通算1065盗塁を誇る福本豊(阪急)は、“歴代最強”打線においても「不動の1番」だ。

「福本がすごいのはセーフティバントを一切しなかったところ。1キロ近いぶっといバットを最短距離で巻きつける独特のスイングで、きっちり安打で出塁した。あの頃の福本が、もしバント安打を狙っていたら、盗塁も、ゆうに150個近くはいってたんじゃないかな」(江本氏)

 その福本がいた阪急の後継であるオリックスで、首位打者を定位置にしたイチローも当然、外せない。

「イチローの安打記録は今後、塗り替えられることはないと思う」(38・配送業)というように、マリナーズ時代の09 年に、誰も届かないと思われた張本勲(東映)の3085本の通算安打記録を更新。最終的には、日米通算4367安打を放った。

「柵越えを連発するイチローの打撃練習には、ウチ(西武)の選手たちもクギづけになって見ていた。だけど、現役時代の張本勲(東映)さんもすごかった。打席に入る所作は歴代でもあの人が一番。“来い!”という闘志が全身からみなぎっていて、そりゃあ、かっこよかったよ」(伊原氏)

 DHにも座る大谷は、ポテンシャルならプロ野球史上、ナンバーワンと言ってもいいだろう。

 王貞治氏も、花巻東高時代から逐一、ビデオをチェックし、「日本で僕のホームラン記録を破れる一人かもしれない」と、高く評価していたほどだった。

「早い段階から彼の打撃センスを買っていた王さんは、かねてから打者専念派。大谷の二刀流開眼に対しては“想像をはるかに上回る成長だ”と手放しで絶賛をする一方、“二刀流が維持できるのは20代まで。どこで一本に絞るかの見極めを誤ってはいけない”と、危惧も口にしています」(スポーツ紙記者)

 それでも、「大谷の進化の最終形は誰も想像できない」(44・会社員)という声の通り、23年も、さらなる驚きをもたらしてくれることだろう。

 ちなみに、この両軍が実際に激突したら、どのような試合になるのか。

 監督経験者である伊原氏に、試合展開を予想してもらおう。

「このメンツなら両軍とも、監督は何もすることがない(笑)。強いて挙げるとしたら、パ・リーグの落合はDHに回して、二塁手に小技も利く大石大二郎あたりを入れたいね。見渡した感じは、ややパ・リーグのほうが強そう。金田さんと稲尾さんだけに、ロースコアの投手戦になりそうな気もするね」

 誌上で実現したドリームマッチ。読者諸兄の思う最強や、いかに。

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