神社の石柱に神社名以外の謎の文字…一体「官幣社(かんぺいしゃ)」って何のこと?
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二月の事ですが、およそ3年ぶりに久々に鎌倉に遊びにいきました。
梅が香るとてもいい時期で、受験シーズンでもあったため鶴岡八幡宮や鎌倉宮などに祈願に訪れている人もたくさんいました。
そんなおり、ふと鎌倉宮の門柱に「官幣中社」とかかれていることに気が付きました。最初は歴史の古い神社のことかな?と思っていましたが、鎌倉一古い寺の石柱には書かれておらず、そんな単純な理由ではない様子…。
この官幣社(かんぺいしゃ)とは一体何なのでしょうか。
官幣社とは![](https://image.dailynewsonline.jp/media/a/c/ac2ea9bf09a82a8f8d1c0d80c1fec7714df4133b_w=666_hs=b44e3d93ba71cb0c2cb7cf4a6ec69758.jpeg)
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神社の旧社格の一つで、900年代に編纂された日本古代の法典である『延喜式』に規定されたのが始まり。辞書では…
国家の根幹に関わるような歴史と霊験をもっていて、祈年祭、月次祭、新嘗祭に神祇官から幣帛 (へいはく) の供進を受けた神社。明治以降は主に歴代皇室が崇めた神社のこと。大社,中社,小社,別格官幣社の別があったが,1945年にこの名称は廃止された。
ぬぬぬ、色々な用語がでてきましたね!
・幣帛とは神饌(しんせん)以外のお供え物の事で、神祇官は朝廷の祭祀を司る最高位の役職の一つです。要するにめっちゃ偉い神官からめっちゃ尊いお供え物がもらえるというわけですね。
・新嘗祭は「天皇が新穀を天神地祇に供え、みずからも食して豊穣を祈る儀式」のことで、天皇の行う重要な儀式の一つ。現在も報道されます。
・ちなみに「帛」は布の意味で絹織物や真っ白な木綿を指し、神様の依り代でもありました。串の先に紙垂(しで)を挟んだお祓いの道具の役割もありましたが、のちのち幣帛は様々な供物の総称になりました。『延喜式』には「布帛、衣服、武具、神酒」などが品目として挙げられています。現在では神社本庁から「幣帛料」として「本庁幣」という金銭が贈られているということです。
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まとめると、社格は廃止されたものの、廃止される以前に存在していた官幣社は「天皇家の歴史と日本の歴史に深い関わりのある由緒正しい神社」で、特別な供物と金銭が供されてきたということですね。
一度与えられた社格は名残として社号標(石柱に神社名などを彫ったもの)に残っており、過去は朝廷が与えていた幣帛の代わりに、神社本庁から「幣帛料」(正しくは本庁幣)が与えられているというわけです。
案外身近な神社が隠された歴史を有しているかもしれません。みなさんも地元の神社を散策する際には、チェックしてみてはいかがでしょうか。
参考:神社本庁、レファレンス事例詳細
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