「おぐらが斬る!」岸田総理は核軍縮や廃絶を本気で訴えたのか? (1/2ページ)
広島サミットが閉幕した。G7の首脳たちが原爆資料館に行ったのは、大いに意義あることだった。その中には核保有国の米英仏印の首脳たちもいた。
中でも特に英国のスナク首相の言葉が印象的だった。スナク首相は、広島平和記念資料館の芳名録へこう記帳した。
「シェイクスピアは、「悲しみを言葉に出せ」と説いている。しかし、原爆の閃光に照らされ、言葉は通じない」
ドイツのショルツ首相は
「この場所は、想像を絶する苦しみを思い起こさせる」
と書き残した。原爆資料館がある広島平和記念公園は、爆心地のすぐ近くにあり、周辺には多くの罪なき庶民が暮らしていた場所だ。その生活が77年前、たった一発の核爆弾で消えた。
岸田首相は核軍縮に関する広島ビジョンとして「核兵器のない世界の実現」と訴え、G7の首脳たちもロシア・中国・北朝鮮に対して「核の使用や威嚇は許さない」などいろいろな注文をつけた。
しかしいざ我がこと、G7諸国の核兵器については「防衛目的の役割を果たし侵略を抑止し、戦争と威圧を防止する」と、まったく核軍縮や核廃絶と真反対の意見でまとまった。
現実的な話、第二次世界大戦後、大国同士の直接対決というものがなかったのは「核の抑止力」があったからで、皮肉なことにこのことを「核による平和」という
よってロシアや中国などが核兵器を持っている限り、西側諸国だけ核廃絶をするわけにはいかない。さらに仮に全世界の国々が「核は全部廃棄しました」「核はもっていません」などと言ったとして、それを信じてしまうのは間抜けというものだ。
現在、世界の核弾頭は推定でロシア5977発、米国5428発、中国350発、フランス290発、イギリス225発、パキスタン165発、インド160発、イスラエル90発、北朝鮮20発があるとされている。
これだけあれば何度も人類を滅ぼすことが可能だろう。しかし中国や北朝鮮は核兵器をもっと増やす予定だ。とはいえ、冷戦期のピーク時には7万発もあったことを考えると、ずいぶん減った。
今回せっかく広島でのサミットが行われたのだ。せめて核による平和や威嚇は、今後何らかの方法で低減させていこうという指針が欲しかった。