朝ドラ「らんまん」で山脇辰哉が演じる堀井丈之助のモデル?小説家・坪内逍遥の生涯① (2/3ページ)
しかし慶応3(1867)年10月、将軍・徳川慶喜は大政奉還を決断。ここに265年続いた江戸時代は終焉を迎えました。
やがて薩長土肥の4藩は新政府を樹立。元号を明治と改めて、新たな中央集権国家を作り上げていきます。
当然、逍遥ら一家の環境はそれまでと一変しました。
逍遥ら一家は、明治維新後に太田宿を引き払って名古屋に転居。父・平之進の実家がある笹島村で生活を始めます。
名古屋城の大天守と小天守(著者:Bariston)。幼少期の逍遥も慣れ親しんだのだろうか…
教育熱心な父母のもとで培われた学力朝ドラでは、逍遥がモデルとなった堀井丈之助が登場します。丈之助は劇中で「俺は神童と呼ばれていた」と主人公たちに言うシーンがありました。
実際、モデルとなった坪内逍遥は両親から熱心に教育を受けてきたと伝わります。
父・平之進は、逍遥に対して漢学の文献を読ませて教養を身につけさせようとしました。
また母・ミチの影響で歌舞伎を鑑賞したことで戯作(江戸時代の通俗小説)に傾倒。明治2(1869)年ごろからは貸本屋に通って、読本(伝記風小説)や草双紙(絵本)にも熱中していきました。
文芸に取り憑かれた逍遥は、俳諧や和歌にも挑戦。小説だけでなく歌を詠む素養も身につけていました。