この像、何でできてると思う? 世界でたった1人だけ...意外すぎる「素材」使うアーティストの展覧会で超ビックリ

Jタウンネット

この像、何でできてると思う? 世界でたった1人だけ...意外すぎる「素材」使うアーティストの展覧会で超ビックリ
この像、何でできてると思う? 世界でたった1人だけ...意外すぎる「素材」使うアーティストの展覧会で超ビックリ

突然だが、読者の皆さんに見てもらいたい造形作品がある。

...?(以下、Jタウンネット編集部撮影)

2メートル以上はありそうな高さの青い花である。

花びらは青色一色で塗られているというわけではなく、よく見ると細かい模様のようなものが見える。何となく不思議な雰囲気のこの花は、横浜市内で開催されたとある展覧会で展示されていた。

同じ会場には、こんな作品もあった。

実はこれ......

透明なカプセルに入った、黄金色に輝く赤ちゃんだ。見た瞬間に「凄い!」と声を上げる来場者もいた。

一体なぜか。それは......これらの作品が「セロテープ」で作られているからだ。もっと詳しく言えば、花や赤ちゃんの形の何かにセロテープを巻き付けているのではなく、「セロテープだけ」が素材なのである!

こんなものまでセロテープ!?

2023年6月24日、Jタウンネット記者が訪れていたのは横浜市で開催中の「アーティスト活動25周年記念 瀬畑 亮 セロテープアート展2023 in横浜」(会期:6月22日~7月11日、会場:フェイアートミュージアムヨコハマ)。

セロテープでアートを作る作家・瀬畑 亮さんによる、コロナ時代を象徴する作品などが展示されている。

写真の空間すべてが一つの作品

目の前に広がる空間全てが、瀬畑亮さんのメイン作品「未来を作る社会的距離」。

記者がとくに衝撃を受けたのは、セロテープで作られたとは思えない2人の子供たちだった。

とてもセロテープには見えない...

ビルが建ちならぶ都市の道路で、離れて向かい合うマスクをした子供たち。

感染を予防するために人と人の距離が遠くなり、マスクで相手の表情も見えにくくなった。大人はもちろん、子供にとっても大変な状況が続いた。

以前ほどではないとはいえ、「元通り」にはまだなっていない現状。悲しい気持ちになりながら作品を見ていると......。

子供たちが近くに!

会場スタッフと、在廊していた作者の瀬畑さんによって像が動かされ、子供たちが向かい合ってチューをするというハッピーな光景にチェンジ! コロナを乗り越えた未来を示しているかのようで、とても暖かい気持ちにさせてくれた。

今回の個展のテーマは「変化や多様性が求められる時代への対応」。展示自体も感染状況から子供の距離を変えたり、お客さんの声をもとに見せ方を変えたりしているという。コロナに限らず今後同様の状況が起きたときにも、人と人のつながりや心の交流の大切さを忘れずにいようという想いが込められているそうだ。

「セロテープアート」が生まれたきっかけ

記者は24日、作品の作り手であるセロテープアート作家・瀬畑亮さんに話を聞くことができた。

瀬畑亮さん「好みも人それぞれ違う方が集まって頂いている中で、必ずどこか一つ好きな作品があるという展示を目指しています」

瀬畑さんは3歳の頃、「セロハンテープ遊び」に没頭し出したという。当時、NHKの教育番組「できるかな」が大好きだった瀬畑さんは、ノッポさんがセロハンテープを使って工作するのを見て、真似を始めた。次第にセロハンテープだけをひたすら丸めて作品を作り続けるようになり、今ではセロテープのメーカー・ニチバン公認の「世界で唯一のセロテープアート作家」にまでなった。

セロテープを巻き締めて作った卵
「ぼくにとってセロテープは選んだ素材ではなく、生活の一部でした」(瀬畑さん)

瀬畑さんは、素材としてのセロテープを「きっちりしたものを作りにくく、扱いにくい」と評価する。例えば樹脂を使えば、もっときれいな形の作品を作ることができるだろう。それでも彼がセロテープにこだわるのは、独特の「暖かみ」があるからだ。扱いにくい素材で手作りするからこその「自然なでこぼこ感」や、黄金色に変化していく「経年劣化」までもが、大きな魅力だという。

煮てみたり電子レンジに掛けてみたり、セロテープという素材のあらゆる可能性を模索しながら表現に活かしてきたそうだ。

ワークショップ 「みんなのセロテープ工作」で子供たちもニコニコ

記者が訪れた日はセロテープを使って作品を作るワークショップも開催され、子供たちやその保護者が集まっていた。

ひよこを作ろうという方針は示しながらも、参加者に「ひよこ以外でも全然いいよ」「楽しく作って」と度々声を掛ける瀬畑さんの姿が印象的。参加者も笑い声を交えながら、思い思いに作品を作りあげていく。

ひよこを例に説明する瀬畑さん

横浜市都筑区から来たという女性に話を聞くと

「もともとセロテープが好きだった子供が見に行きたいと言っていたので一緒に来ました。ワークショップをやってみて実際に作品を作るってすごい楽しいんだなと思いました」

と嬉しそうに語ってくれた。

世界に一つだけの作品たち

瀬畑さんのセロテープアート展は、コロナ禍などの事情から5年ぶりの開催となった。

「リアルでお客さんの笑顔や声を、直接肌で感じられるというのが作品を作る上でいかに大事かというのを改めて知ることができました。展覧会はいつも大変なのですが、お客さんの笑顔を見る度に、また頑張ろうっていう気持ちにさせてもらえるんです。イベントを開催できなかった5年間、それが一番欲しいものでした」(瀬畑さん)

目標はセロテープアートを文化として広めていくこと。瀬畑さんは現在開催中の個展のほかにも、さらにスケールアップした「セロテープアート展 2023 in 安城」(会場:安城市民ギャラリー)を23年8月5日~9月3日まで開催する。瀬畑さんが作るセロテープアートの世界を堪能してみたい方は、お見逃しなく。

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