手の匂いだけで96%の確率で性別が特定できる驚きの新技術
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人の体臭は「化学的な指紋」のようなものだという。新しい研究では、手の匂いを嗅ぐだけで、その人の性別を高確率で識別することに成功している。
フロリダ国際大学の生化学者チームは、手から集めた匂いを質量分析計で分析したところ、96%の人の性別を正確に判定することに成功したという。
こうした匂いによる性別の判別法は、将来的に、犯行現場に残された匂いから犯人像を絞り込むなど、犯罪捜査などで活躍してくれるかもしれないそうだ。
・人間が発する体臭(匂い)は科学的な指紋のようなもの
人間の体臭(匂い)は「化学的な指紋」のようなものだ。
普段は気がつかなくても、人間の鼻で感じ取ることができなくても、手からはその匂いが放たれている。
それは揮発性の化合物で、個人情報が含まれている。
さらには手からにじみ出る油性の分泌物もそう。何かに触れれば、そこに含まれている化合物が指紋やDNAの痕跡と一緒に残される。
そうした匂いや分泌物は、その持ち主についてさまざまなことを伝えている。
たとえば、よく訓練された警察犬なら、犯罪現場に残されたニオイから、その主をかなり正確に嗅ぎ分けることができる(犬は匂いで人の心理状態まで把握できるほど鼻が良い)。
また、人間の体臭から年齢や人種を当てるといった試みもある。
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・手の匂いだけで高確率で性別を特定することに成功
今回の研究では、フロリダ国際大学の生化学者シャントレル・フレージャー氏らが、手のニオイからその人の性別がどこまでわかるのか挑戦している。
実験の参加者は、男性30人、女性30人の計60人で、これらの被験者にはまず手を洗ってもらい(香水などによって情報が隠されてしまう可能性がある)、それから1時間後にコットンで手のニオイを収集した。
このコットンを質量分析計で分析し、そのデータから統計学的に性別を推測してみた。
すると、もっとも精度の高い統計モデルでは、96.67%の正解率で性別をぴたりと言い当てることができたという。
まさに「化学的な指紋」とでもいうべき正確さだ。
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・犯罪捜査の手がかりに有効活用できる可能性
ただし、それはピッとスキャンすれば、個人を特定できるQRコードのようなものではない。
むしろ色々な条件に照らしながら、求める人物像にあったものをふるい分けするためのツールであるという。
このニオイによる性別判定法を実用化するには、まだまだ研究が必要であるそうだが、もっと信頼性を高めることができれば、犯罪現場に残されたニオイを手がかりに、犯人像を洗い出せるようになると期待されている。
この研究は『PLOS ONE』(2023年7月5日付)に掲載された。
References:Multivariate regression modelling for gender prediction using volatile organic compounds from hand odor profiles
via HS-SPME-GC-MS | PLOS ONE / It's Possible to Identify Someone's Sex With 96% Accuracy With Just a Sniff of Their Hand : ScienceAlert / written by hiroching / edited by / parumo
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