日本一ビッグモーターの不正は氷山の一角!悪質な中古車販売業者&買取業者を見分ける7か条
中古車販売大手『ビッグモーター』による、組織的な保険金水増し請求事件が世間を騒がせている。
「社長は会見で“報告書が出るまで知らなかった”と“現場の暴走”を指摘しましたが、国土交通省による調査が実施されるなど、騒動は今後も続くはずです」(全国紙社会部記者)
同社は中古車買い取り台数で6年連続日本一を記録するなど、急伸中だった企業だけに、消費者に与えたインパクトは大きい。そこで今回、中古車を扱う悪質業者の被害に遭わないための心得を緊急取材した。
■修理歴・事故歴を
ユーチューブチャンネル『クルマNORI』の運営者で、自動車販売・修理会社『ワンオーワン』の逆井則彦代表が言う。
「多くの業者はまじめに営業しており、ビッグモーターの件は異例中の異例だと思います。ただ、今回のような事件が起きた以上、お客様にも販売業者を見極める目が必要かもしれません」
まず、中古車を購入する際のポイントだが、逆井氏は「修理歴・事故歴を尋ねる」ことを推奨する。
「詳しく教えてくれないお店は要注意。特に、“キレイに直しましたよ”など、ケムに巻こうとする業者は信じてはいけません。どんな事故で、どんな修理をしたのか、車を見せながら説明してくれる業者は信用できます」
■メーカー系列の中古車販売店で購入
また、モータージャーナリストの寺澤有氏は、「トヨタのプリウスを買う」など、欲しい車種が決まっている場合は、「メーカー系列の中古車販売店で購入する」と安心だという。
「メーカーは、責任を持って売れるものは自分のところで売り、それ以外はオークションに流すからです。やや料金は高めになりますが、メーカー系列の販売店なら、ある程度、品質が保証されているわけです」
金額に関しては、「支払い総額」から大幅アップする業者は要注意だという。
■支払総額の上乗せに注意
「支払い総額とは、車両価格に諸費用を足したもので、最終的な価格。そこからさらに上乗せするのは、おかしいんですが、悪質なお店は、整備代、有料保障などの名目で上乗せをします」(前出の逆井氏)
悪徳業者はこうした名目を打ち出の小槌にしている。
「ひどいと、最終的に20万円以上、上乗せされたという話も。そういったお店は、安い価格で宣伝し、契約時に諸費用などの上乗せをして、利益を上げようとしていますので、注意してください」(前同)
■ネットの口コミ、相見積もりを
優良店を見抜くコツは、ネットでの口コミだという。ただ、これにも注意が必要なようだ。
「高評価のお店を選ぶのはもちろんですが、注目は、口コミの内容。ひと言で終わる短文の口コミは、評価を吊り上げるための“やらせ”コメントの可能性が高いので、あまり信用しないこと。しっかり書き込んである口コミを参考にしてください」(同)
また、買取依頼の際には、相見積もりが必須だという。
「3~4社に同時に査定をしてもらうと、買取価格も上がりやすい。業者も他社を意識して、上限に近い値段を提示してくるからです。ネットを使えば、一括で簡単に相見積もりが取れます」(カーライフ誌編集者)
■快適なカーライフ
購入後の修理に際しても、同様だ。
「高額な修理をお願いするときは、必ず相見積もりを取ってください。私の店には、過去に、他店で“パワステのギアボックスの交換が必要”と高額修理を提示されたお客様が来て、点検してみたところ、故障していなかったということがありました」(逆井氏)
加えて、前出の寺澤氏は部品融通などの観点から、「修理は車を買った店ではなく、メーカーの販売店にお願いする」ことを推奨する。
これらを肝に銘じて、快適なカーライフを送ろう。