熱中症で「死なない緊急10か条&100均グッズ最新20【画像】備えあれば憂いなし!!「神アイテム」リスト
昭和のように根性では乗り切れない。令和の夏は常に“冷房ON”が常識!!“シン猛暑時代”を生き残る術とは!?
各地で猛暑日が続く日本列島。
「近年の猛暑は偏西風の蛇行が原因ですが、このままでは今後、40℃超えする地域も出てくる可能性があります」(気象予報士)
外を歩いているだけでめまいや倦怠感に襲われるとなれば、これは災害レベル。今後は夏を迎えるたびに、命を落としかねない“殺人猛暑”を乗り越えなくてはならなくなるのだ。
「国立環境研究所の調べによると、2018年以降、熱中症による死者はほぼ毎年1300~1600人。これは、例年、自然災害で亡くなる人の10倍以上の水準です」(前同)
さらに、厚生労働省の統計では、熱中症の死者に占める高齢者(65歳以上)の割合は、20年に87%に達しており、「その傾向はますます強まっている」(同)という。高齢者だけではない。
「中高年はもちろん、若年層への被害も拡大しており、もはや、熱中症は“夏の国民病”だといえます」(都内のクリニック医師)
■発症のメカニズム
では、熱中症にならないためには、どんなことに留意すればよいのか?
まずは、発症のメカニズムから理解しておきたい。
「人の体は体温が上がると汗を出し、汗を蒸発させる際の気化熱で体温を下げています。この働きで体温は37℃以下に保たれていますが、体内の水分が不足すると十分に汗を出すことができなくなるため、体温が上がってしまうんです。最悪の場合、体温は40℃以上になり、熱中症を発症します」(前同)
帝京大学医学部救急医学講座教授で、熱中症に詳しい三宅康史氏は、熱中症対策の原則は三つだという。
「まずは体を冷やすこと。それから十分に休息を取り、水分を補給することです」
その一つでも怠ると、救急搬送という事態を招きかねない。都内で開業する産業医が言う。
「職業別に見ると、熱中症になる確率が圧倒的に高いのが建設業です」
彼が診断した40代の男性のケースを紹介しよう。
■厚生労働省の統計による屋内のリスク
「午前中、風通しの悪いところで足場を組み立てていると、右足が痙攣を起こしたため作業を中断。休息所で水を2杯飲んで15分ほど休憩した後、作業に戻ったといいます。ところが、昼食時に急に気分が悪くなり、歩けなくなったため、治療を受けました。水分補給や休息が十分でなかったこと、体を冷やす設備(エアコンなど)のない場所で作業していたことが原因です」(前同)
屋外での作業はリスクが高いのだ。
ただ、厚労省の統計によると、実際は熱中症の死亡者のうち56.5%の人が、屋内で亡くなっている。
「屋内も危険です。かつては、強い直射日光に長時間当たることで発症する不調を“日射病”と呼んでいました。00年から、すべて熱中症という表現に統一されましたが、高齢者は、その日射病の時代の印象が強く、熱中症は屋外でかかるものと誤解しているんでしょうね」(同)
自宅や屋内では熱中症にかからないという認識は、改めるべきなのだ。
■自覚症状がない場合も
さらに怖いのは、自覚症状がない「隠れ熱中症」だ。自覚症状がないため、いきなり頭痛や吐き気、痙攣や意識障害を起こし、救急搬送となる。前出の三宅氏が、解説する。
「高齢者の場合、若い人に比べ、特に気づくのが遅くなる傾向があります。加齢によって基礎代謝が落ちているため、若い人たちとは逆に、実際に体の中が温かいほうが心地よいと感じてしまうことがあるからです」
厄介な“隠れ熱中症”を見つける方法はないのか。
「まず、自分が今、どういう環境下にあるか冷静に判断してください。炎天下の中を歩いていた後になんらかの体調変化があったら熱中症である可能性はありますが、逆にエアコンのよく効いた室内にいたのなら、その危険性は低いはずです。あとは便でチェックする方法です。便が硬いというのは、体の中の水分が不足している状態だと言えます。下痢がちの人が急に便秘になった場合も、注意が必要です」(同)
この他にも、〈皮膚のツヤがなく、乾燥してがさつく〉〈口の中がネバネバする〉〈食べ物がパサつき、唾が少なくのみ込みにくい〉〈足のむくみがあり、靴下を脱いだ跡が10分以上残る(特に高齢者の場合)〉などのサインにも気をつけたい。
■緊急時の対処法
では、変調に気づいた場合は、どう対処すべきか。前述した3原則を実践することが基本だが、緊急時の対処法もあるという。
「前述した通り、熱中症対策で、まず大事なのは体を冷やすこと。よく冷えた麦茶やスポーツ飲料を飲むことです」(前出の産業医)
飲み物は何でもいいわけではない。
「キンキンに冷えていてもビールはNG。緑茶や紅茶、コーヒーには強い利尿作用があり、せっかくの水分が体外に排出されてしまうので、お茶類なら麦茶がよいでしょう」(前同)
体がしびれるなどして、自力で水分補給が難しい場合は、迷わずに救急車を呼んでほしい。
「そこまで症状が進んでいると、病院で点滴してもらうしかありません」(同)
急激に体を冷やすための裏技もある。それが、冷えたペットボトルを握りしめるというどこでも可能な応急処置だ。
「夏場のデーゲームなどで、プロ野球選手も実施している方法です。手のひらは暑くなると血管が開いてくるので、そこに冷えたペットボトルを押し当てるんです。人の目が気になる人も、足の裏や頭に比べ、手のひらは冷やしやすいはずですからオススメです」(同)
■エアコンを正しく利用
エアコンを正しく利用することも、熱中症対策につながる。特に、エアコンを使わない傾向が強い老々世帯は要注意だ。
「エアコンをつけると手足が冷える、節電に協力しないといけないという意識から、エアコンを使わず熱中症になる高齢者は多い。一人暮らしや老々世帯の場合、周囲の人がフォローしてあげる必要があります」(三宅氏)
東京都監察医務院が、20年の夏に熱中症で死亡した人を調査して報告しているが、これによれば、「屋内で熱中症で死亡した人の約9割が、エアコンを使用していなかった」という。
エアコンは快適に暮らすための贅沢品ではなく、今や「命を守る道具」なのだ。
■“もろきゅう”で熱中症予防!!
食生活でも、熱中症のリスクを下げることができるという。管理栄養士の松田真紀氏が解説する。
「熱中症予防に必要なのはタンパク質。夏は、暑さで食欲が湧かず、タンパク質が不足しがちです。そこでオススメなのが味噌です。戦国時代の兵士は、“味噌玉”という兵糧を戦場に携帯していたほどですから、古くから、栄養補給のサプリメントとして活用されていたわけです。暑くて味噌汁を飲む気にならない人は、キュウリに味噌をつけて食べる“もろきゅう”や “田楽”にしてみたら、いいでしょう」
カリウムを補うことも重要だという。
「カリウムは発汗機能や体温を整え、体をベストな水分状態に保ってくれます。ナスやキュウリといった夏野菜の瓜類を、積極的に食べましょう」(前同)
酒のアテにも重宝するもろきゅうは、タンパク質もカリウムも同時に摂取でき、熱中症対策には最適な食べ物と言える。
■トマトジュースも効果的
トマトジュースも熱中症予防に効果的だという。
「トマトジュースに含まれるGABA(ギャバ)には、リラックス効果と血圧を下げる効果があります。暑さで汗をかいている際は、心身ともに大きなストレスがかかっているので、高血圧などを招く恐れがある。その予防になるんです。加えて、トマトジュースには適度な水分やカリウム、疲労回復効果のあるビタミンCも含まれている。これらを同時に摂取できるので、理想的です」(同)
水分補給や食生活に気をつけ、エアコンによる温度管理もバッチリ……それでも40℃近い猛暑では安心などできない。
猛暑が予想される日には、100円ショップでそろう便利グッズ(後述)も利用してみてほしい。
熱中症を正しく理解し、厳しい夏を乗り越えようではないか。
■100円ショップで購入できる!熱中症対策グッズ
近年の殺人的な猛暑の影響か、最近は、100円ショップに熱中症対策コーナーが設けられている。今回は、そんな100円ショップで手に入る、“熱中症対策グッズ”を紹介しよう。
まずは、外出時に役立つ、紫外線対策グッズから。災害危機管理アドバイザーの和田隆昌氏が解説する。
「最も効果的な熱中症対策は、気温の高い日中の外出を避けることですが、どうしても外出せざるをえないときは、必ず、強烈な紫外線から身を守るための装備を整えましょう」
そこで活躍するのが、日傘と帽子だ。
「100円ショップには、晴雨兼用の折りたたみ傘が売っていて、携帯に便利です。帽子は、つばが広めで、頭部に熱がこもらないメッシュ素材のものを選ぶのがポイントです」(前同)
また、首まわりを紫外線から守るネッククーラーもオススメ。
現在販売中のタオル型の商品を、本誌記者が炎天下で実際に使ってみたところ、首に当たるジリジリとした紫外線を防げるので、体感温度が段違いに低くなった。
さらに、水に濡らすとひんやりする冷感素材なので、行く先々の水場で冷たさを復活させることもできた。
より熱中症予防に努めるなら、体の患部を冷やす、アイシング用グッズも用意しておこう。
「熱中症の予兆が出たときは、首の後ろ、脇の下、太もものつけ根など、大動脈に近い部位を冷やして、血液による体温上昇を抑えるのが有効。100円ショップの冷却剤や、冷えた缶ジュースなどを上手に使ってください」(同)
危機管理のプロである和田氏は、おでこに貼る、熱さまし用シートを常備しているという。
「おでこではなく、首筋に貼ると、先に述べた、大動脈を冷やす作用によって、熱中症を予防できます。服装に関係なく、炎天下の外出や、作業のときに使えるのでオススメです。また、熱さまし用シートは冷凍庫で保管することで、より、ひんやりするので、気持ちいいですよ」
次は、室内の熱中症対策グッズ。エアコンを使うことの重要性は前述した通りだが、ここではエアコンの効果を高めるためのグッズを紹介しよう。
「特にオススメなのが、窓ガラスなどに貼る、遮光&遮熱シートです。紫外線を90%カットするものや、冷房効果を30%上げるものなど、高機能なものがたくさんあります」(同)
日本古来のすだれを窓に掛けて、涼を感じるという手もある。
「遮光&遮熱シートと併用すれば、より効果的。見た目も涼しく、日差しによる室温上昇を防ぎます」(同)
また、暑さで寝苦しい熱帯夜の対策も忘れずに。寝不足による体調不良は、熱中症リスクを高めるからだ。
「私の体験ですが、エアコンが壊れたときに、冷感ブランケットや冷感シーツが非常に役立ちました。台風や地震などで停電が起きたときを想定して、電気がなくても役立つ冷感グッズをそろえておきましょう」(同)
冷感ブランケット類は、100円ショップで、500円から購入できる。本誌記者も買ってみたところ、吸湿素材なので、寝汗をかいても、サラッとした快適な寝心地が続いた。抗菌防臭機能もついていて、非常にコスパがよかった。
最後に、前出の和田氏から、こんなアドバイス。
「手軽に入手できる100均グッズですが、夏季に売り切れてしまう人気商品も多いです。いざというときに手元にあるように、今から買っておきましょう」
100円ショップのグッズで、灼熱地獄をクールに過ごしてもらいたい!
【画像】備えあれば憂いなし!!100均で買える熱中症対策「神アイテム」一覧
