シンギュラリティ(技術的特異点)は10年以内にやってくるとAI専門家が予測

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シンギュラリティ(技術的特異点)は10年以内にやってくるとAI専門家が予測
シンギュラリティ(技術的特異点)は10年以内にやってくるとAI専門家が予測

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 人工知能「AI」の知能が人間の知能を超える臨界点を「シンギュラリティ(技術的特異点)」という。そうなると我々の生活も劇的に変化する。

 これまでの予測では2045年にシンギュラリティに到達するという説が最も有力だったが、著名なAIの専門家ベン・ゴーツェル氏によるともっと早く訪れるという。

 遅くとも10年以内には、非常に高い知能を持ち、人間が実行可能なあらゆる知的作業をこなす汎用人工知能(AGI)」が誕生するというのだ。

・汎用人工知能が誕生し、人間の能力を上回る
 汎用人工知能(AGI)は、特定の作業に特化した現在のAIとは異なり、知覚、推論、問題解決、学習、計画、言語理解など、あらゆる知的作業を行うことができる高度なAIだ。

 想定外の状況でも自ら学習し、能力を応用して柔軟に様々な状況に適応することができる。この汎用性の高い能力が人間の知能を上回ると、シンギュラリティ(技術的特異点)が起きる。

 汎用人工知能(AGI)の研究に長年を費やしてきた研究者で、テンプル大学で数学の博士号を取得してから、AI・認知科学・複雑系など、さまざまな分野で功績を残してきたAIの専門家、ベン・ゴーツェル氏はこう語る。

 「AGIの誕生は3年から8年後といったところでしょう。MetaのLlama2やOpenAIのGPT-4のような大規模な言語モデルがその後押しをし、本物の進歩になるからです」と、AIの専門家、ベン・ゴーツェル氏は語っている。

 「それらのシステムは、AGIに対する熱意を世界的に高めました。これからはお金も人も、ずっと多くのリソースが集まるでしょう」

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・シンギュラリティ(技術的特異点)は目前に迫っている
 ベン・ゴーツェル氏は起業家でもあり、2010年からは非営利団体「Humanity+」と「汎用人工知能協会」の会長・副会長を務め、2017年には、デビッド・ハンソン氏(ソフィアグレースなどで有名なロボット企業「ハンソン・ロボティクス」の創立者)と共同で、AI・ブロックチェーン企業「シンギュラリティNET」を設立した。

 その彼が言う「シンギュラリティ(技術的特異点)」とは、どのようなものだろうか?

 それは機械が人間よりはるかに賢くなる瞬間のことだ。AIやロボットは自ら学び、新しい技術を開発していく。

 その時、科学技術が発展する速さは、もはや人間の理解や予測を超えており、人類社会に飛躍的な変化をもたらすと考えられる。

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・人類が人類であるゆえに、それは止められない
 人間以上に賢いAIに否定的な人たちにとって、私たちより優れた機械が誕生するなど我慢がならないことかもしれない。

 だが、おそらくそれは誰にも止められないのだろう。

 ゴーツェル氏によれば、AGIの開発の原動力は、狩猟採集社会から農業社会への移行など、過去にいく度か起きた人類社会の大きな進歩と同じものなのだという。

「なぜ私たちは石器時代の生活を捨て、農業や都市を発展させたのでしょうか?」

 そうした変化に怯える人たちがいるのも、ある意味当然だ。なぜなら、そこには負の側面がつきものだからだ。

 確かにある側面から見れば、現在の生活は石器時代に比べてはるかに良くなっている。だが別の側面から見れば、悪化してるとも言えるかもしれない。

 例えば、現代人は快適な生活と引き換えに、ストレスのあまり心を病むようになってしまった。

 AI開発のもう一つの原動力は、「人類の落ち着きのなさ」であるとゴーツェルは話す。AIは個人的な好奇心によって開発されているように思えるが、じつのところもっと大きな動機があるのだという。

 「AIが最初に開発された理由は、好奇心もあったでしょうが、おそらく軍事的なものです。米軍は50年代から今世紀初頭まで、AI開発に資金を提供していました」

 つまり、そもそもAIは国防のために開発されたものだった。

 「そして今、その動機は企業にとって金儲けになりました。興味深いことに、アーティストやミュージシャンにとっては、クールなおもちゃだからでもあります」

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・人間を超えたAIは、人間にとって脅威となるのか?
 汎用人工知能「AGI」はあらゆる状況で人間並かそれ以上の力を発揮する。

 それはいずれ人間に反乱を起こすだろうと、危険視する人たちもいる。そこまで深刻でないにしても、確かにAIを犯罪に利用した事件がすでに起きており、いかにしてその安全性を確保するのかは今の時点で大きな課題である。

 例えば、実業家のイーロン・マスク氏は、公平で透明性のあるAGIを開発するべく、7月にAI企業「xAI」を設立。つい先日、同社の新AIモデル「Grok」が発表された。

 その際、「AI開発において最も安全な方法は、最大限の好奇心を持ち、真実を追求するAIを作ること」と語ったという。

 他方、AIに「人間の価値観」を教えようとする開発者たちもいる。だがゴーツェル氏は、このアプローチには異を唱えている。なぜなら、価値観は時代とともに変化するものだからだ。

 「私たちは、私たちが今正しいと思うことをAIにやってもらいたいとは思いません。なぜなら20年後に私たちが正しいと思う事は、今日正しいと思うこととは違うからです」

References:The Singularity Is Less Than 10 Years Away, Says AI Veteran - Decrypt / written by hiroching / edited by / parumo



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