最大震度7「能登半島地震」47都道府県「次はここが危ない!」警鐘マップ【画像】日本全国「活断層」地震MAP「海溝型地震」危険エリア
元日の夕方、多くの人が帰省した家族との団らんを楽しんでいた最中に、能登半島を襲った巨大地震。M(マグニチュード)7.6、震度7の揺れに加え、1メートル超えの津波と大火災が、多大な犠牲者を出した。
新年の日本に衝撃を与えた「令和6年能登半島地震」。原因究明が進むほどに恐ろしい事実が判明した。
■専門家が警告「次は和歌山北部」
能登半島地震では、東京でも震度3を記録したように、長い横揺れによって地震波が能登半島から遠いエリアまで伝わったのが特徴の1つだ。地震学者で京都大学名誉教授の梅田康弘氏は、その仕組みをこう説明する。
「通常、断層はジェット機の10倍くらいの速さで破壊が連続していきます。今回の地震ではずれ動いた断層が150キロと長く、それが横からの強い地震波を長く感じた原因となっています」
さらに、もう1つの要因が、地下16キロと震源が浅く、地震のエネルギーが1995年に発生した阪神・淡路大震災( M7.3)の約2.8倍だったこと。
このため、被害が甚大になったわけだが、大きな揺れの原因はそれだけではないという。東京工業大学教授の中島淳一氏(地震学)はこう説明する。
「今回の地震の元凶として注目されているのが“流体”です。流体の正体は、地下深い岩盤の中にある水。地下10キロで300度の高温となり、その流体が断層に入り込むと断層面を浮かせ、その強度が低下して滑りやすくなるんです」
地下から上がった水が潤滑油の働きをし、大地震の引き金となっているのだ。
さらに、前出の梅田氏は「いつどこで大きな地震が起きてもおかしくはない」と指摘する。
内陸部には数えきれない活断層が縦横に走り、かつ、太平洋・北米・ユーラシア・フィリピン海の4つのプレート上に日本列島が位置しているためだ。
「日本列島そのものが変動帯といえます」(前同)
●地下に流体の存在が確認されているエリア
では、次はどこが危ないのだろうか。
現在、地震学者らが最も注目しているのが、先述の“流体”なのだという。
「20年ほど前からその存在が知られ、調べていくうちに、過去日本を襲った大地震は流体に関係していることが分かってきました」(前出の中島氏)
すなわち、地下に流体の存在が確認されているエリアは、危ないといえる。
実は、昨年5月5日にも、能登地方では震度6強の地震が発生。『週刊大衆』2023年5月29日号は、これが大地震の予兆となる可能性を報じていたが、不幸にもその予測は的中してしまった。
「実は、昨年5月の地震の際にも流体の存在は指摘されていました」(全国紙社会部記者)
一方、中島氏は、その当時、和歌山県北部の地下で流体の存在を確認していたという。
「岩盤の中に水が含まれていると地震波の伝わる速度が遅く、それで流体の存在を確認できます」
中島氏がこう続ける。
「その和歌山県北部から大阪湾を通って神戸に至る直線上で流体が確認され、そのラインが流体の通り道になっていると考えられます。周囲に火山のない有馬温泉(神戸市)に温泉が湧くのも、神戸で大震災が起きたのも、この流体の影響と考えられます」
このほか、中島氏が注目するのは国内最大級の活断層である中央構造線だ。
「そのうち、三重県から西へ、紀伊半島を通って四国へ抜けるエリアの一部でも地震波の伝わり方の遅い地域がありました。流体の影響で断層が動きやすくなっている可能性があります」
該当エリアはいっそうの備えをしておきたい。
■長野、静岡、熊本…超危険エリア
流体が確認されていないエリアでも、危険はある。
「活断層の上に住む方は要注意です。地質調査などで、過去、繰り返しずれ動いて地震を起こしたことが確認されている断層を活断層と呼ぶだけに、地震リスクが高いことは間違いありません」(全国紙科学部記者)
政府の「地震調査研究推進本部」は主な活断層をランク分けしており、30年以内に地震が発生する確率が3%以上のエリアを、最も危険性の高いSランクに分類している(最終ページの図参照)。その中でも発生確率が8%以上で、特に危ない活断層帯が8つあるという。
「8断層帯では阪神大震災を起こした活断層帯の発生前より切迫度が高まっています」(前出の記者)
それが最終ページの図内の「★」の活断層で、切迫度の高い順に、以下の通りだ。
★長野県=糸魚川ー静岡構造線断層帯の一部
★静岡県=富士川河口断層帯
★熊本県=日奈久断層帯の一部
★長野県=境峠・神谷断層帯
★愛媛県=中央構造線断層帯の一部
★長野県と岐阜県=阿寺断層帯
★神奈川県=三浦半島断層群
★広島県・山口県=安芸灘断層帯
これら8つの活断層帯のうち、愛媛県のように流体との関係が気になるケースもある。
●新潟県中越地震や宮城内陸地震
さらに、04年の新潟県中越地震や08年の岩手・宮城内陸地震をはじめ、これまで知られていなかった活断層がずれ動いて地震が起きるケースも相次いでいる。前出の梅田氏は、こう警鐘を鳴らす。
「能登半島も19年以前には完全にノーマークのエリアでした。解明の進んでいない未知の断層、地表に現れず地下に潜んでいる断層はあまたあり、どのエリアでも注意が必要です」
危険ランクにかかわらず、危機感を持つべきだ。
■南海トラフ、首都直下、待ったなし!
メガ級地震の代表が2011年の東日本大震災だ。活断層が動く「内陸型地震」に対し、こちらは海溝やトラフ付近で発生する
「海溝型(プレート境界型)地震」と呼ばれる。(最終ページの図参照)
「海側のプレートが陸側のプレートの下に沈みこむと、大陸プレートが引きずられ、ひずみます。それが限界に達すると、大陸プレートがはね上がり、海溝型地震が発生。規模が巨大で津波が起き、100年ごとなど発生周期が短い点が特徴です」(全国紙科学部記者)
中でも、今後特に注意が必要なのが南海トラフ上で起きる大地震だ。
「南海トラフは、静岡県沖の駿河湾から遠州灘、紀伊半島の南側海域さらには土佐湾を経て日向灘沖まで達しています。地震の強さはM8〜9、死者32万人超の被害が想定され、発生確率は10年以内で30%。30年以内だと7080%、40年以内になると90%と予測されています」(前同)
世間では、能登半島地震がその予兆ではと心配する声も多いが、「今回の地震が南海地震のトリガー(きっかけ)になることはありません。むしろ、南海地震が近づいてきて(プレートが)内陸部をぐいぐい押し付けるので内陸部にストレスが溜まり、今回のような地震が起きやすくなっていると言えます」(前出の梅田氏)
予兆とは言えないものの、今回の能登半島地震は、南海大地震の危機が以前よりさらに差し迫っていることを示したといえる。
●太平洋プレートが活発化
一方、南海大地震に関係する太平洋プレートが活発化しているのは事実だ。
「太平洋プレートが沈み込んで発生する北海道の根室沖地震(M7・8〜M8・5)の30年以内の発生確率は80%です」(全国紙科学部記者)
この太平洋プレートが北米プレートを押し、さらに北米プレートとフィリピン海プレートの境界上にある南海トラフを刺激すると、メガ級地震が発生する。
また、南海トラフと並んで近年、話題に上るのが「首都直下型地震」である。
「首都圏直下地震は立川断層帯という長さ33キロの活断層帯(埼玉県飯能市〜東京都青梅市・立川市・府中市)が動くケースのほか、東京都大田区を震源とするケースも想定されています。特に後者は、太平洋プレートの動きと関係しているとされています」(前同)
だが、これまで述べたエリアだけが危ないわけではない。能登半島地震で被害を受けた富山県は、1020年までの10年間で地震発生回数は160回と、全国で最も少なかった。
「地震が少ない県でも油断できません」(梅田氏)
備えだけは万全にしたい。
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本特集でみてきたように、日本に住んでいる以上、激甚災害は他人事ではない。
「全国民が地震対策として、被災後の避難生活を想定する必要がある状況と言えます」(自治体関係者)明日、大地震に見舞われるのは、あなたが住む地域かもしれない……。
【画像】日本全国「活断層」地震危険MAP

【画像】「海溝型地震」危険エリア

※1ランクの算定基準日は2023年1月1日/ひとつの断層帯のうち、活動区間によってランクが異なる場合がある。全ランクのいずれも、すぐに地震が起こることは否定できない。また、確率値が低いように見えても、決して地震が発生しないことを意味するものではない。
※2ランクの算定基準日は2023年1月1日/全ランクのいずれも、 すぐに地震が起こることが否定できない。また、 確率値が低いように見えても、 決して地震が発生しないことを意味するものではない。/新たな知見が得られた場合には、 地震発生確率の値は変わることがある。