米川伸生「行列のできる回転寿司!?」麻美ゆまのあなたに会いたい!(前編)
今回の“あなたに会いたい”は、回転寿司評論家の米川伸生さんです!
日本全国の回転寿司店を巡っていて、2007年に巡っていて、2007年には、『TVチャンピオン2』(テレビ東京系)の「回転寿司選手権」で優勝もされています。今でも、週に5回は回転寿司を食べに行くそうです。
週刊大衆の読者の皆さんも、回転寿司が好きな人は多いのではないでしょうか。今回は、全国のオススメの回転寿司店も教えてもらいましたよ!
■くら寿司やスシローだけじゃない!
ゆま「米川さんは日本全国の回転寿司店を巡っているんですよね。でも、回転寿司って、どこも似たようなものなんじゃないですか?」
米川「いえいえ。それは、とんでもない誤解です。確かに回転寿司といえば、『スシロー』さんや『くら寿司』さんなど、全国どこにでもある大手チェーン店のイメージが強いですよね。
だけど、僕が好きなのは“ご当地回転寿司”なんです」
■北は北海道から南は石垣島まで
ゆま「え? 回転寿司も地域によって違うんですか」
米川「全然、違いますよ。だから僕は、北は北海道から南は石垣島まで、回転寿司を食べに行くんです。しかも、その時期に、その場所でしか食べられない回転寿司もたくさんあるんです」
ゆま「たとえば、どんなものがあるんですか?」
米川「9月、10月になると、北海道の回転寿司屋で、“本ししゃも”を出してくれるところがあります」
ゆま「ししゃもが… …焼いたものではなくて?」
米川「はい。ししゃもがお寿司で回ってくるんです。それは現地でしか食べられないんです。ししゃもは“水分含有率”が高く、輸送しようとしても水分が抜けてしまいますから」
ゆま「すごい! いきなり興味が湧いてきました」
■群馬の名店
米川「ご当地回転寿司を知ると、本当に楽しいですよ。ちなみに、ゆまさんは群馬県出身でしたよね?」
ゆま「はい。でも、群馬って海がないから、お寿司は有名じゃないかも……」
米川「何を言っているんですか! 群馬といえば、伊勢崎に本店がある『群馬を握る、まぐろ問屋 いちもん』さんがあります。実は、昨日も群馬まで食べに行ってきたんです」
ゆま「いちもん……? すみません、知らないです」
米川「ぜひ群馬に帰省されたときは食べに行ってください。ここは、地元・群馬の食材を生かした他にはないお寿司ばかり。郷土愛にあふれた回転寿司屋なんです。
僕のオススメは“大粒ブラックダイヤ”。下仁田の黒豆納豆を使ったお寿司で、まさに納豆のトロ! とも言えるおいしさですよ」
ゆま「食べたい! 群馬はお寿司が有名じゃないという勝手なイメージを持っていて、ごめんなさい」
■東京にもご当地回転寿司
米川「もちろん、東京にも、たくさんのご当地回転寿司屋があります。その一つが『トリトン』さん。北海道オホーツク海・北見生まれの回転寿司屋さんで、東京だと池袋や品川、スカイツリーにも店舗があります。
同じく北海道で生まれた『根室花まる』さんもオススメで、東京にも数店舗あります。特に今はインバウンド人気がすさまじくて、1時間待ちも当たり前。お客さんも外国の方ばかりで、僕たち日本人がなかなか食べられない状況です(笑)」
ゆま「1時間待ち!? 回転寿司って、そんなに人気なんですね」
■6時間待ちも
米川「金沢発の回転寿司屋『金沢まいもん寿司』さんは一時期、6時間待ちとかありましたからね(笑)。全国展開もされていて、今一番、勢いのある回転寿司かもしれません」
ゆま「東京にいても、ご当地回転寿司は食べられるんですね」
米川「はい。もちろん、そうは言っても、やっぱり現地で食べるのが一番おいしいですよ」
■貝がおいしい季節!期間限定商品も登場
「特に、これからの時期、北陸の回転寿司屋さんはホタルイカや白エビが出てくるので、オススメ。本当に新鮮で、おいしいんです。貝なんて、磯の香りがたまらないですよ」
ゆま「貝のお寿司もいいですよね!」
米川「4月になったら、愛知県では“生トリ貝”を出してくれる回転寿司もあります。これも期間限定で、そこでしか食べられないネタなので見逃せません(笑)。春が待ち遠しいです」
■きっかけはおばあちゃんの家の近くで…
ゆま「米川さんのお話を聞いていると、本当に回転寿司への愛を感じます。そこまで好きになった、きっかけは何かあるんですか?」
米川「きっかけは、幼少期に初めて行った、おばあちゃんの家の近くの回転寿司なんです」
ゆま「小さい頃に食べた回転寿司が、いい思い出になっているんですね!」
米川「はい。昭和生まれの人なら分かると思うんですが、昔って、お盆や正月に、おばあちゃんの家に親戚一同が集まることが多かったんです。その際、お寿司の“出前”を、よく取っていたんですよね」
ゆま「お寿司の出前って、ぜいたくな感じですね」
■好きなものを食べられる!
米川「ただ、出前だと、子供たちはトロとか食べさせてもらえないんです(笑)。そんなとき、おばあちゃんの家の近くに回転寿司ができたので、みんなで食べに行ったんです。すると、今まで自分の食べたかったものが、目の前まで回ってくる。自分の好きなものを手に取って、食べられる!ということが、幼心にすごく感動したんです」
ゆま「確かに回転寿司って、好きなネタを好きなだけ食べられるのが、一番の魅力ですよね。カウンターだけのお寿司屋さんは、変に緊張しちゃうし(笑)もっと、ご当地回転寿司を知りたいです。西日本のオススメ回転寿司店も教えてください」(次号につづく)
よねかわ・のぶお 1966年、東京都生まれ。1970年、大阪万博で元祖寿司と出合い、回転寿司の魅力に取りつかれる。以降、回転寿司評論家として活動中。