イギリスの科学者が、副作用なしで薄毛を回復させる天然の糖を発見
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また髪の話をしよう。薄毛に悩む男性に、何度目かはわからないが、また希望の光が差してきたかもしれない。男性の毛髪ロスに画期的なまでに効き、しかも副作用もないと見込まれる天然の糖が発見されたという。
その髪の救世主は、「2-デオキシ-D-リボース(2dDR)」という人体でも自然に生成される糖だ。
今回の発見は偶然の産物だという。
英国シェフィールド大学をはじめとするチームは、元々マウスを使って傷の治療法を研究していた。ところが、あるとき治療を施した傷のまわりの毛が、やたらとよく伸びることが判明したのだ。
・現行の発毛薬で期待されているもの
現在、発毛効果がある医薬品として各国で承認されている数少ない成分が、日本ではリアップとして販売されている「ミノキシジル」だ。
この発毛薬は確かにある程度の効果があることは確認されている(ただしどんな薬でも個人差はある)。
なので、これで満足できるなら使い続ければいい。ただし人によっては頭皮がかゆくなるといった副作用もある。・自然に生成される糖に発毛効果があることを偶然発見
英シェフィールド大学のシーラ・マクニール教授ら研究グループは、偶然にも発毛効果がある成分を発見した。
彼らは過去8年間、糖が新しい血管の形成を促進して傷の治癒を助ける仕組みを研究してきたのだが、天然の糖である2-デオキシ-D-リボース(2dDR)をマウスに使用したところ、治癒中の傷の周りの毛が、治療していない傷の周りの毛よりも早く生えてくることに気づいたのだ。
研究チームはこの偶然の産物に驚き、さらに調査を進めることにした。
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photo by iStock・マウス実験で20日後に発毛を確認
研究チームは、男性ホルモン(テストステロン)でハゲさせたマウスに対して2dDR糖を使用し、ミノキシジルを使用したマウスや何も使用していないマウスと比較する実験を行った。
すると実験開始から20日後、2dDR糖を塗布されたマウスは、ミノキシジルと同等の発毛が確認された。
更に詳しく調査すると、このマウスは血管が増加していたほか、毛包が長く高密度になっており、成長期にある毛の量も増えていたことが明らかになった。
マクニール教授らによるなら、2dDR糖は血管内皮成長因子をアップさせ、その結果毛の成長がうながされると考えられるという。
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photo by iStock・人間への効果を期待
シーラ・マクニール教授はプレスリリースで、「2dDR糖には毛包への血流を増加させ、毛髪の成長をうながす効果があることが確認された」と語っている。
私たちの研究は初期段階のものですが、結果は有望でさらなる検証を続けていく予定です。男性の自尊心と自信を回復させるまた新たな治療法になるかもしれません(マクニール教授)今後はその発毛メカニズムのくわしい解明や、実際に人間にも効果があるかどうかを調査、研究する必要があるが、2dDR糖の発毛効果は、男性型脱毛症の治療としてだけでなく、抗がん剤による脱毛にも有望であると期待されている。
肩透かしになる可能性が絶対にないとは限らないし、「ただし個人差があります」なのはどの医薬品も一緒なので、薄毛に悩む紳士のみなさまは期待しすぎず朗報を待つことにしよう。
この研究は『Frontiers in Pharmacology』(2024年6月3日付)に掲載された。
References:Cure for male pattern baldness given boost by sugar discovery | News | The University of Sheffield / Scientists Discover Natural Sugar That Reverses Hair Loss Without Side Effects / written by hiroching / edited by / parumo
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