「八海山」見たことない人、意外と多い? 神々しい存在感に4000人が圧倒される
「八海山」――そう聞いて読者が真っ先に思い浮かべるのは、何だろう。
Googleに聞いてみたところ、一番上に出てきたのは日本酒「八海山」を手掛ける八海醸造(新潟県南魚沼市)の公式サイトだった。
その「八海山」という名前は、地元の霊峰・八海山から取られているが......2024年9月30日、X上で話題になったのは、その姿である。
周囲を圧するような、神々しい山である。まさに霊峰と呼ぶにふさわしい光景だ。八海山とは、こんなに迫力ある凄い山だったのか......と、驚く人も多いかもしれない。筆者は、そうだった。
新潟を中心に星空や自然を撮影し、X(@mizuame__photo)やインスタグラム(@mizuame_photo)で発表しているフォトグラファー・南雲 柊人さんによるこの1枚には、X上で4000件以上のいいねの他、こんな声が寄せられている。
「とんでもない存在感、最高です!」「そびえ立つ山脈 荘厳です」 「巨大なモンスターが現れたようだ」早朝、偶然出逢った、絶景
Jタウンネット記者の取材に応じた南雲さんによると、八海山はロープウェイからの雲海もとても素敵で、よく撮影するそうだ。
話題の写真を撮影したのは、2023年の10月で、「朝霧の森を撮影している際、開けた場所に出て、目の前の光景が現れました」と振り返る。早朝の自然を撮影している時に、偶然出逢ったのが、あの光景だったというわけだ。
早起きは三文の徳、という諺があるが、フォトグラファーには鉄則のようだ。良い写真を撮りたいと思ったら、朝早くから行動してみるといいのかもしれない。
ところで、Xでの反応について尋ねると、「お酒の八海山は知ってるけど、山自体は見たことがないと」のコメントが多かったという。たしかに、新潟の地酒「八海山」の美味しさを味わったことのある人は数知れず、その名声は全国に広まっているが、八海山自体を見たことがあるという人は、意外に少ないかもしれない。
そこで南魚沼市観光協会公式サイト「えちご南魚沼いいとこ自慢」や西武プリンスホテルズ&リゾートの「八海山ロープウェー」ページから、かんたんに紹介しておこう。
八海山の標高は1778メートル(というから「中低山」に分類され、それほど高い山ではない)。古くから山岳信仰の山として、修験道の信者が登ってきた霊山として崇められてきたらしい。2009年のNHK大河ドラマ『天地人』のオープニング映像では、山頂からのシーンが使用されたそうだ。
ということは当然、現在も登れるというわけで、鎖場が続くスリル満点のコースや「八海山ロープウェー」で4合目までいけるコースなど、条件に合わせて登山を楽しめるという。
「八海山ロープウェー」は登山の手段としてだけでなく、観光のために利用することも可能。
「雲海鑑賞ロープウェー」として11月10日まで毎日朝7時出発の特別便の運航がある。
また秋の紅葉シーズンの絶景は、ことのほか素晴らしいというから、八海山を見るだけでなく、八海山から見る至福を味わってみるのもいいだろう。もちろん下山後には、「八海山」を飲む愉しみも待っている......。