天皇の皇位継承の証「三種の神器」は本当に実在する?今どこにあるの?その由来と現況を解説 (2/3ページ)
名実ともに「三種の神器」に
もっとも、三種の神器が皇位継承のしるしとして周囲の人々に強く意識されるようになったのは、14世紀半ばの南北朝時代以降のことです。
当時は皇位の正当性が問題になった時代だっただけに、皇位継承のしるしを受け継いでいるかどうかが大きな政治的争点になったのでした。
1989年〈昭和64年〉1月7日、第125代天皇(明仁)皇位継承時の剣璽等承継の儀(Wikipediaより)
そんなこともあって、「三種の神器」という言葉自体は古文書である古事記・日本書紀などには使われておらず、日本書紀では「三種宝物」という言葉で称されています。
名実ともに、三つの神器が「三種の神器」となったのは、意外と後になってからの話なんですね。
神器は現在どこにある?八咫鏡については、日本神話によると天照大神が「鏡を私だと思って祀りなさい」と邇邇芸命(ニニギノミコト)に授けたことから、鏡と天皇は共に同じ屋根の下に住んで起居を共にするものと考えられていました。
そのため現在も、三種の神器は皇居宮中三殿のひとつである賢所に鎮座していますが、本体は八尺瓊勾玉のみです。草薙剣と八咫鏡は「写し」と「分身」であり、本体は先述の通り別の場所にあります。
というわけで現在、八尺瓊勾玉は皇居にあるわけですが、八咫鏡は伊勢神宮(三重県伊勢神宮)に、そして草薙剣は熱田神宮(愛知県名古屋市)に神体として奉斎されています。